連載:星空の地図
【第1回 空に浮ぶひし形の正体!?】
さて、今回は夜空に輝くひし形の秘密について、探ってみましょう!
みなさん、海で泳いでいるイルカはご存知ですよね?
では、空で泳いでいるイルカは?
実は、この季節、空に見られるあのひし形の星座の正体は、イルカだったのです
!!
イルカ座は4個の星でひし形を作り、そこからワシ座の方へ2個の星が並ぶ星座
です。5等星と4等星という暗い星で形作られているため、とても暗い星座ですが、
ワシ座のアルタイルを目印に、そこから北東の方向を探せば、天の川から少し離れ
たところに見つけることができます。
9月中旬であれば、夜9時ごろの南の空に見られます。
このイルカさん、ギリシャ神話では海神ポセイドンの使者とされ、ポセイドンと
その妻アンフィトリテの仲をとりもったとか。その功績をたたえて星座となったそ
うです。つまり、縁結びの星座なんですね。
ほかにも、B.C.7〜6世紀頃に実在したといわれているギリシャの音楽家とイル
カとの逸話も。音楽家アリオンはシチリア島の音楽祭で優勝して大金を手に入れ、
船に乗って帰る途中に水夫たちに命と賞金を奪われそうになりました。アリオンは
最後の願いとしてたて琴を奏でて1曲歌を歌い、自ら荒海の中に。しかし海には、
アリオンの美しい歌を聞いてたイルカ達が集まっていたのです。イルカ座はこれを
記念したものともいわれています。
日本では,その形から「ひしぼし(菱星)」「つとぼし」などと呼ばれていまし
た。つとぼしの「つと」とは,納豆などをつつんでいる「わらづつ」のことです。
星や星座の名前は、その名前をつけた地域の文化や特色を表しているのかもしれま
せんね。
実はこのイルカ座、編集長である私が一番好きな星座なので、今回紹介させても
らいました。みなさん、秋の夜長、ぜひ空を泳いでいるイルカを探してみてくださ
い☆
(林: 2005年09月)
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