連載:絵本で見る宇宙

【18冊目】

 昨年7月の日食から半年が経ちましたが、早くも次の日食がこの1月にあります! ・・・とはいっても、日本では見られないんですけどね(泣)

 今回、紹介する絵本はそんな日食についての絵本です。いまさら?と思わずに、 ぜひ手にとってみてください。日本で次に見られる日食も、そう遠くないのですか ら。


『黒い太陽のおはなし 日食の科学と神話』
文:寮美千子 絵:佐竹美保
ISBN978-4-09-726381-4


 昨年7月の日食は見られましたか?あまり天気に恵まれなかった地域が多いです が、雲越しに日食を見た方も多いようです。

 実は今年も早々1月15日にアフリカから南アジア、中国で金環日食が見られるの ですが、残念ながら日本では見られません。皆既日食も7月12日にイースター島や タヒチなどで見られます。思っている以上に日食というのは頻繁に起きているんで すね。

 でも、ちょっと待ってください。日食は、太陽が月に隠される現象・・・つまり 新月の日に起こります。新月は毎月のようにありますが、毎月、日食が見られるわ けではありませんよね。これはどうしてなのでしょう?

 この絵本では、日食の原理がわかりやすいイラストで紹介されています。月と地 球、太陽の大きさの比較も登場します。また、世界各地の日食に関する神話も紹介 されています。

 なにより嬉しいのは、2035年までに世界中で見られる皆既・金環日食についても 紹介されていることです。これを見ると、日本で次にいつ皆既日食や金環日食が見 られるのかがわかりますよ!

 実は金環日食は近いうちに見られますので、その日のために、ぜひこの絵本で日 食の仕組みや神話について予習しておくといいかもしれません。

 この絵本を読みながら、7月の日食を思い出しつつ、次の日食に思いを馳せてみて ください。



(塚田:姫路星の子館 2010年01月)