連載:絵本で見る宇宙

【19冊目】

 最近、科学の世界でもいろいろなものを擬人化した本が出版されていますね。天 文でも、「星座」と「人工衛星」の本を見かけました。#「科学者」にも天文学者 が入っていましたね。なぜかほとんどの方向性が「萌え」なのですが・・・。そし て、子ども向けの絵本にも、ついにキャラクター本が登場したのです!


『科学キャラクター図鑑 天文学 〜きらめく世界!』
サイモン・バシャー:絵 ダン・グリーン:文 原田佐和子:訳
ISBN4-472-05901-0


 キャラクター図鑑、というジャンルの本をご存知でしょうか?アニメなりコミッ クなりに登場するキャラクター一人ひとりを紹介する本です。子どもたちの間には けっこう浸透していて、ウルトラマンやその怪獣たち、仮面ライダー、ポケモン・ ・・などが出版されています。

 最近では、元素や星座、科学者などを擬人化した大人向けの「科学キャラクター 図鑑」も登場しています。では、子どもたち向けはと言うと、普通の図鑑は数多く ありますが、科学のキャラクター図鑑はあまり多くありませんでした。

 しかし、ついに子ども向けの科学キャラクター図鑑シリーズが登場です。全5巻 のうち、先行発売したのが周期表、そして天文学です。各ページ見開きで、右側に キャラクター化された天体のイラスト、左側に自己紹介という形で天体の紹介が書 いてあります。もともとが海外の絵本なので、イラストは日本人には一部合わない かもしれませんが、それはそれ。解説文の内容も少し難しいですが、口語体で書か れていますし、ある程度難しい漢字にはルビが振ってありますので、わかりやすい のではないかと思います。

 天体も、惑星から恒星、銀河と幅広く登場します。自分のイメージとはちがうキ ャラクターもいるかもしれませんが・・・天体たちの個性がよく表現されています。 ぜひ、読んでみてください。これを参考に、子どもたちとオリジナルキャラクター 図鑑を作ってみる、というのもいいかもしれませんよ!



(塚田:姫路星の子館 2010年02/03月)