連載:絵本で見る宇宙

【29冊目】

今回はひさしぶり(?)に絵本らしい絵本の登場です!


『はじめての うちゅう えほん』
さく・え/てづかあけみ 監修/的川泰宣
ISBN978-4-89444-796-7


 タイトルの通り、まさに初めて宇宙についての本を読む子どもたちにぴったりな 絵本です。身近な月からはじまって、太陽系の惑星たち、流れ星や彗星、そして天 の川銀河について、平易な言葉で紹介しています。文字ももちろん、全部ひらがな です。

 絵本ではありますが、半分図鑑のようになっていて、イラストを見ながら楽しく 宇宙(とくに太陽系)について学べます。その分、読みきかせには適していないの が残念ですが…。各ページにはけっこう小ネタというか豆知識的なものが多く書か れています。

 表紙の裏に断り書きがありますが、小さなこどもむけに、数字などはあまり細か く書かずに、おおよその値で書かれています。もちろん本文中の表記もひじょうに やわらかくなっていますので、こどもたちに宇宙の話をするときに、こういった言 葉で説明すればいいんだ、と参考にもなるでしょう。

 最後には、私たちが住む地球についても詳しく書かれています。宇宙を知ること は地球を知ることにつながる、そんなこともこの本を読みながら感じてもらえると いいですね!



(塚田:姫路星の子館 2010年12月)