*6月の星空*
6月に入ると夏至が近いため日が長くなり、星が見えるようになるのにも時間がかかります。 あたりが暗くなってくると、東の空から夏の星座たちが顔を出し始めます。また、春の間、見ることができなかった天の川も、東の空低くにあらわれます。
まずは東の空で、明るい星3つでできる夏の大三角を探してみてください。その中で最も明るく輝く星は、こと座のベガです。ベガは大三角の中で一番最初に昇ってきます。南東の空からは、「S」字のカーブが目印のさそり座も姿を現します。
6月は梅雨の時期なので、星が見えない日が多いのですが、「雨夜の星」という言葉があるように、その雨雲の向こうにも星が輝いています。ふとした瞬間、ぜひ夜空を見上げてみてください。もしかすると、梅雨の晴れ間の美しい星空に出会えるかもしれません。
*天文現象いろいろ*
■4日 新月
■5日 芒種(太陽黄経75度)
■7日 月とプレセペ星団が接近
■8日 水星が内合(見えない)
■9日 金星が外合(見えない)
■10日 入梅(太陽黄経80度)
■11日 上弦の月
■19日 満月
■21日 夏至(太陽黄経90度)
■26日 下弦の月
*見ごろの星たち*
■ベガ(こと座の1等星) 東の空から、白く輝く明るい星が昇ってきます。この星は、こと座の1等星ベガです。ベガは夏の大三角の1つで、七夕の織姫星でもあります。ベガが昇ってきたということは、夏はもうすぐそこです。
■ヘルクレス座球状星団M13(ヘルクレス座・22000光年) ヘルクレス座にある星の集まりです。肉眼では見られませんが、空がよければ双眼鏡でも見ることができます。大きな望遠鏡を使えば、星がポツポツっと集まっている様子が見られます。ヘルクレス座球状星団M13は、その美しさが全天一といわれるほど、見ごたえがあります。大型望遠鏡で星を見る機会があれば、ぜひリクエストしてみてくださいね。
■春の夫婦星(めおとぼし) 春の夜空には、一等星であるうしかい座のアルクトゥールスとおとめ座のスピカが仲良く輝きます。この2つの星は、「春の夫婦星」と呼ばれています。アルクトゥールスはオレンジ色でスピカは青白く輝いて見えます。
■北斗七星(おおぐま座) 北の空に、7つの星がひしゃくの形に並んだところがあります。これが北斗七星です。北斗七星は、秋〜冬にかけてはみえにくく、春〜夏になると北の空で見えるようになります。北斗七星を使えば、北の目印・北極星を見つけることができます。また、ひしゃくのもち手から、2番目の星をよ〜くみてください。よ〜くみると、明るい星の横に、暗い星がちょこんとくっついて輝いているのがわかりますよ。
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