連載:宇宙開発裏話

【第1回 ガガーリンの飛行から50年】

 今回は宇宙に携わった人々が残した名言&迷言をちょびっと紹介! もっと詳しく知りたい方は、ちょっと古い本ですが「宇宙はジョークでいっぱい」 (角川文庫)がお勧めです。

【地球は青かった/ユーリ・ガガーリン】
公式記録では、ユーリは次のように話しました。
「地表を覆っている雲や、その雲の濃淡が大変よく見えます。 空の色は真っ暗です。 この空を背景にして、星はなおさら輝かしく、くっきり浮かび上がって見えます。 …空はやわらかい淡青色から、きわめてなだらかに、美しく、青に、藍に、すみれ 色に、そして真っ黒な色に移り変わっていきます。」

【僕にとっては…/ピート・コンラッド】
ニール・アームストロングが月面に降り立ったとき、 「一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては偉大な飛躍である。」 と名言を残しました。 彼の後、アポロ12号で月を歩いたピートは次のような言葉を残しました。
「ニールにとっては小さな一歩だったかもしれないが、僕にとっては長い一歩だ!」
ピートはニールよりも背が低かったのでした。

【これ本番ですか?/秋山豊寛】
秋山豊寛宇宙飛行士はTBSのジャーナリストとして日本人で初めて宇宙へ行きました。
「地上:秋山さん、宇宙からの第一声をどうぞ!」
「秋山:これ本番ですか?」

【納税者です/ヴェルナー・フォン・ブラウン】
ヴェルナーは液体ロケットの父。 アポロ計画に湯水のごとく予算が注ぎ込まれていた当時、宇宙センターを訪れたお ばさまが、ロケットの模型の脇にある、大きさを比較するための人形に気づきました。
「おばさま:ロケットの横にあるこの小さな部品はなんですの?」
「ヴェルナ:一番大切な部品、『納税者』です。これがないと、ロケットは飛びません!」

【高い塔を建ててみなければ/川口淳一郎】
遠い星の探査を行うには、今までの技術に甘んじることなく、常に新しい技術を追 い求めないといけません。 はやぶさの川口リーダーは次のように語っています。
「高い塔を建てなければ、新たな水平線は見えてこない。」


(藤井:大阪教育大学 2011年04月)