黄華堂検定!
【第48回】
2012年6月6日、「金星の太陽面通過」がありましたね、皆さん見られたでしょう
か?
さて、この太陽面通過は金星だけでなく、太陽系の一番内側の惑星「水星」にも起
こりうる現象です。今回はこの「水星の太陽面通過」から問題です。
(1)「金星の太陽面通過」は肉眼で観測できた方が多いと思いますが、では「水
星の太陽面通過は肉眼で観測出来るでしょうか?
(あ)出来る
(い)目の良い人は出来る
(う)出来ない
(2)「水星の太陽面通過」にはおもしろい特徴があります。
それは次のうちどれでしょうか?
(あ)毎年必ず見える
(い)見える日付がほとんど決まってる
(う)日食と同時に起きる
(3)地球からはこのように水星と金星の太陽面通過が見れますが、地球の外側の
惑星「火星」からは地球の太陽面通過を観測することが出来ます。
では火星における地球の太陽面通過の周期は約何年でしょうか?
(あ)30年
(い)300年
(う)3000年
☆答え☆
(1)う
金星は太陽面の通過時、地球からの距離が 4,100万キロメートルで、視直径が太
陽のおよそ30分の1 ほどなのに対して、水星は、地球からの距離が9100万キロメー
トルで、視直径が太陽のおよそ150分の1 以下になりません。
なので肉眼で見ることは出来ません。
(2)い
水星の太陽面通過が起こる可能性があるのは 5月11日の前後か、11月10日の前後
のみです。
これは水星が地球の軌道平面を横切る昇交点や降交点を通過するのがこの時期であ
るためです。
この時期以外は太陽と水星、地球が完全に一直線に並ばないため水星の太陽面通過
は起こりません。
ちなみに水星の太陽面通過と日食が同時に起こるのは6757年7月5日で、場所はシ
ベリア東部と言われています。
(3)い
火星における地球の太陽面通過は100.5年、79年、25.5年、79年の間隔で284年周
期で繰り返して起きます。
この周期は火星が公転軌道を151周する周期と、地球が公転軌道を284周する周期、
及び火星と地球の会合周期とに密接に関係しています。
(小林:大阪教育大学 2012年6月)
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