黄華堂検定!

【第51回】

ようやく暑さが峠を越え、夜が涼しい季節になりました。 今回は秋に見える天体に関する問題です。

(1)秋の夜空でみられる次の天体のうち、太陽系からもっとも遠い場所にあるの はどれでしょう?
(ヒント:選択肢の下のリンク先にそれぞれの天体の写真があります。)
 (あ)エイチ・カイ
(http://www.nao.ac.jp/contents/astro/gallery/Extrasolar/Nebulae/hx_per.jpg)
 (い)M31
(http://www.nao.ac.jp/contents/astro/gallery/Extrasolar/Messiers/m31_w1.jpg)
 (う)M15

(http://www.nao.ac.jp/contents/astro/gallery/Extrasolar/Messiers/m15.jpg)


(2)秋の遅い時間帯には夏の大三角が西の空へ沈みます。 東の空から昇ってくるときは、おりひめ星がひこ星より 2時間以上早く昇ってきま すが西の空へ沈む時はどうでしょう?
 (あ)おりひめ星が2時間以上早く沈む
 (い)ひこ星が2時間以上早く沈む
 (う)おりひめ星とひこ星がほぼ同時に沈む

(3)2012年9月の夜遅く、東の空からたいへん明るい惑星が昇ってきます。 その惑星は、次のうちどれでしょう?
 (あ)金星
 (い)木星
 (う)土星br>



☆答え☆
(1)い
 M31は、アンドロメダ銀河、M15はペガスス座の球状星団、エイチ・カイはペルセ ウス座の二重星団(散開星団)です。 近い順に距離を紹介していくと、エイチ・カイは7000〜8000光年くらい、M15は3万 光年くらい、M31は230万光年くらいです。 M31は私たちの住む天の川銀河の外側にある銀河ですので、とびぬけて距離が遠い のです。 そんなに遠いのに、空の暗い場所でなら肉眼で見つけられるなんて驚きですね。

(2)う
 おりひめ星はひこ星よりも北極星に近いので、夜空では2時間長く見えています。 ですので、おりひめ星とひこ星、東の空から昇ってくるときは別々なのに、西の空 へ沈んでいくときは一緒なのです。 なんだかロマンチックですよね。

<7月上旬ごろの日没後>


<8月下旬の明け方>


(3)い
 そろそろ、木星の観望シーズン突入です。 2012年はおうし座のあたりにあります。 黄金色でひときわ明るく輝いていますので、きっとすぐに見つかりますよ。


(橋本:佐賀県立宇宙科学館 2012年9月)