黄華堂検定!

【第53回】

12月21日は冬至です。今回は、冬至に関する問題です。

(1)次のうち、冬至の日として正しいのはどれでしょうか?
 (あ)一年で日の入がもっとも早い
 (い)一年で昼の時間がもっとも短い
 (う)一年で日の出がもっとも遅い

(2)冬至は太陽の南中高度がもっとも低くなります。 江戸時代、冬至を正確に決めるために使用していた
 太陽の南中高度を測る専門の機器はどれでしょうか?
 (あ)渾天儀(こんてんぎ)
 (い)象限儀(しょうげんぎ)
 (う)圭表(けいひょう)

(3)日本では冬至の日にはゆず湯に入る風習があります。 なぜ冬至の日にゆず湯に入るのでしょうか?
 (あ)ゆずの香りで邪気を祓う
 (い)風邪予防
 (う)「冬至と湯治(とうじ)」「柚子と融通」をかけている




☆答え☆
(1)い
 昼の長さは太陽の高度で決まります。 冬至の日は太陽の南中高度が一年でもっとも低く、昼の時間がもっとも短くなりま す。 冬至や夏至の頃は、太陽の南中時刻がどんどん遅くなる時期にあたります。 南中時刻は日の出と日の入の中間にあたるので、南中時刻が遅くなると日の出・日 の入もおのずと遅くなります。 そのため、日の出がもっとも遅い日は冬至の半月ほど後、日の入がもっとも早い日 は冬至の半月ほど前になります。

(2)う
 圭表は表と呼ばれる柱と、圭と呼ばれる目盛が刻まれたもので出来ています。 表の先端には水平な棒が固定されており、その影が圭に落ちて、影の長さ、すなわ ち太陽の高度を測ることができます。 日時計をイメージしてみて下さい。
 渾天儀は複数の環を組み合わせた球形の機器で、天体の位置を測定するための物 です。 象限儀は四分儀とも呼ばれ、太陽だけでなく、北極星など星の高度を測定するため の物です。

(3)あ・い・う
 冬至の日にゆず湯に入る風習には諸説あります。
 ・ゆずの香りは邪気を祓う霊力があると信じられていた
 ・体を温めて風邪を予防するため
 ・冬至=湯治、柚子=融通が利くといった語呂合わせ
 ゆずには血行を促進したり、美肌効果があったり、アロマテラピーのリラックス 効果もあります。 ぜひ、冬至の日はゆず湯に入って元気に冬を越してください!


(飯野:大阪教育大学 2012年11月)