黄華堂検定!

【第54回】

 今は木星が一晩中見えていて、絶好の観望期を迎えています。
 今回は木星についての問題です。

(1)木星は、月を除けば今、真夜中に見える星の中では一番明るい星です。 その木星の近くには 1等星のアルデバランが見えています。 アルデバランも十分明るい星なのですが、木星は飛びぬけて明るく見えます。
 では、木星はアルデバランの何倍明るいのでしょうか?
 (あ)9倍
 (い)27倍
 (う)81倍

(2)木星は太陽の周りを回る惑星の中では最大のものです。 その大きさは地球の何倍でしょうか?

 (あ)5倍
 (い)7倍
 (う)11倍

(3)木星を望遠鏡で見てみると、周りに 4つの衛星を見ることができます。 これらは木星の衛星の中でも特に大きいものなのですが、地球の衛星である月より も大きいものはいくつあるでしょうか?

 (あ)1個
 (い)2個
 (う)3個
 (え)4個




☆答え☆
(1)い
 明るさを等級で表すと、アルデバランは0.8等、木星は-2.8等です。 1等級明るくなると約2.5倍の明るさになるので、計算をしてみると木星はアルデバ ランの約27倍明るいことになります。 星座を作る星の中で一番明るいシリウスでさえ-1.5等なので、木星は飛びぬけて明 るく見えています。

(2)う
 地球の赤道の半径は6379kmなのに対して、木星の赤道の半径は 71492kmとおよそ 11倍の大きさです。 重さで比べてみると、木星は地球の約318倍もの重さがあります。

(3)う
 木星の衛星のうち、エウロパは月の約0.9倍の大きさ。 一番大きなガニメデは月の約1.5倍の大きさです。 真ん中の木星が重たい分、衛星は速く周りを回っていて、一番内側のイオは1.77日 で木星の周りを一周します。 一番外側のカリストでも、地球と月の距離の5倍のところを16.7日で1周しています。 詳しい値は理科年表などで調べてみてください。


(鈴木:京都大学 2012年12月)