黄華堂検定!

【第56回】

 先日ロシアにいん石が落下し、大きな被害がでました。 今回は、知っているようであまり知らない?いん石に関するクイズです。

(1)およそ6550万年前、いん石の衝突が恐竜絶滅の原因となったと考えられてい ます。 そのいん石のサイズはどれくらいといわれているでしょう?
 (あ)直径1km
 (い)直径10km
 (う)直径100km

(2)いん石の中には、火星由来のものもあります。
なぜそれがわかるのでしょうか?
 (あ)いん石の軌道を調べてわかる
 (い)いん石の組成などからわかる
 (う)いん石の形から推測している

(3)月にはいん石の衝突の跡であるクレーターがたくさんあるのに、地球にはあ まりないのはなぜでしょう?
 (あ)地球はクレーターがあったはずだが見えなくなっただけ
 (い)月にばかりいん石が落ちた
 (う)地球磁場で守られているため




☆答え☆
(1)い
 メキシコのユカタン半島に落下したといわれています。 直径10kmほどのサイズが落下した場合でも、広い範囲に影響がでて気候変動などに つながるとされています。

(2)い
 火星いん石は、結晶年代を調べたところ、比較的最近まで火成活動が続いていた ところから飛来したものであることがわかりました。 また、NASAの火星探査機による大気分析の結果と、火星いん石に含まれる気体成分 の存在比がよく一致していたことも根拠になっています。 火星いん石のほかにも、月由来のいん石もいくつか見つかっています。 月いん石は、アポロ計画で持ち帰った月の石と成分や組成を比較することで確かめ ています。

(3)あ
 月には、大気も水もなく、さらに地殻変動もすでにないため、昔の衝突のあとが 残ったままになっています。 地球にもたくさんのクレーターがあったはずですが、地殻変動で海底に沈んでしま ったり、浸食作用によって目立たなくなっています。 現存するクレーターとして世界最大規模のものが、アメリカ合衆国アリゾナ州のバ リンジャー・クレーターで直径 1kmほどです。 そのときに落下したいん石のサイズは直径数十mほどといわれています


(橋本:佐賀県立宇宙科学館 2013年2月)