黄華堂検定!
【第67回】
1月も終わりということで、冬の星空が見ごろを迎えています。
冬は空気が澄んでいて、星がきれいに見える季節です。
今回は、この冬の星空からのクイズです。
(1)冬の星がきれいなのは、明るい星が多いのも理由の一つです。
リンク先の写真には、冬の明るい星を結んでできる「冬のダイヤモンド」が写って
います。
この冬のダイヤモンドを作る星座には明るい星である 1等星はいくつあるでしょ
うか?
(写真には木星も写っていますが、木星は惑星なので除きます)
(あ)4個
(い)5個
(う)7個
(2)冬のダイヤモンドの辺りには、 1等星以外にも星が多く見えます。
2等星も街中から見える星ですから、 2等星が多いのかもしれません。
それでは、冬のダイヤモンドを作る星座には 2等星はいくつあるでしょうか?
(あ)7個
(い)13個
(う)20個
(3)実は、 2等星の数はどの季節も同じくらいです。
ただし、冬には 2等星の中でも明るい星が多くあるのです。
星の等級は小数点まであり、 2等星は正確には 1.50 - 2.49等の範囲の明るさの星
です。
これを 1.50 - 1.99等と 2.00 - 2.49等に分けた時、明るい方の 1.50 - 1.99等の
星の割合はどれくらいでしょうか?
(あ)約 1/3
(い)約 1/2
(う)約 3/4
☆答え☆
(1)う
冬のダイヤモンドを作るのは、オリオン座、おうし座、ぎょしゃ座、ふたご座、
こいぬ座、おおいぬ座の 6つの星座です。
これらの星座はどれも 1等星を持っていて、その数は7個となります。
冬には、それ以外にも低空までしか昇らないカノープスという 1等星があります。
ちなみに、春には 3個、夏には 4個、秋には 1個の 1等星が見えています。
なお、この 1等星というのは星の中で一番明るいグループという意味合いですが、
天文学的には基準の明るさに対してどれだけ明るいかで計算されます。
例えば、星座を作る星の中で一番明るいシリウスは-1.5等の明るさです。
(2)い
上記の 6つの星座では、オリオン座に 5個、おおいぬ座に 4個の 2等星があり、
全部では13個となります。
数え方にもよりますが、他の季節では 12 - 16個となり、冬に 2等星が特別多い訳
ではありません。
(3)う
上記の13個の 2等星の中で 1.50 - 1.99等星なのは10個で、 2等星の中での割合
は約 3/4です。
この割合を他の季節と比べると、春は約 1/3、夏は約 1/4、秋は約 1/8となり、冬
には明るい 2等星が多いことが分かります。
1等星の数も考えると、冬の星空はまさにダイヤモンドのような豪華な星空と言え
ますね。
(鈴木:京都大学 2014年1月)
|
|