連載:あなたの知らない宇宙

【第10回 流れ星 ー宇宙に漂う”塵”の最期ー】

 みなさん、流れ星を見たことはありますか?読者の方々の中には、先月のオリオ ン座流星群で、多くの流れ星を見た方もいるしれません。

 実は、今月11月18日には、しし座流星群が極大を迎えます。予想によると、 1時間に200個くらいの流れ星が見られるらしいので、皆さん是非見て下さい。 もしかしたら願いが叶うかもしれません。(ただし、夜中がピークらしいので、夜 更かしには注意です。。。笑)

 さて、今日は、流星の正体についてのお話です。まず、流星が何故光るのでしょ うか?実は、流星とは、宇宙に漂っている”塵(ちり)”が地球に落ちてくるとき、 高温になって発光する現象です。しかも、この塵の大きさは1mm程度と、非常に 小さいです。(こんなに小さいものが、一瞬ですが明るく光るのは、凄いですね!!)

 では、この”塵”はどこからやって来たのでしょうか?実は、この”塵”の「原 料」は、主に分けて2つあります。ひとつは、彗星の尾から出ている”塵”です。 この彗星が出す塵が漂っている領域を地球が通るとき、たくさんの流れ星が流星群 されます。もうひとつは、火星と木星の間にある小惑星帯から遥々流れ着いた”塵” です。このタイプの流星の大きいバージョンが隕石です。何れの場合も、非常に遠 くから来た”塵”が、地球に降り注いで、最期に光って無くなってしまうと思うと 何か少し感慨深いですね。


(住吉:京都大学 2009年11月)