連載:突撃!隣の・・・

【第5回 千葉市科学館】

 私は千葉市科学館の教育普及チームで働いています。
当館は子どもから大人まで楽しめる参加体験型科学館であり、コミュニケーション を大切にした「人が主役」となる施設です。 2007年10月にオープンしました。 日本の科学館の中では新入りです。 科学館の中には常設展と世界最大級のプラネタリウムがあります。

 私の主な仕事内容は、来館者との交流とワークショップの実施です。 展示フロアは約 140個の展示を楽しめる「場所」であるだけでなく、全体が「ワー クショップの会場」でもあります。 その中で私達は来館者によって異なる対応をしています。 人それぞれに興味がある事柄、持っている知識、そして館に来た目的が違うからで す。

 例えば、初めて振り子を見る幼児に対しては動きの観察を促します。 同じ振り子の展示体験でも、大人に対しては小学校で習った法則を思い出してもら いながら原理に辿りつくようなワークショップを実施することが多いです。 時にはポケットに忍ばせている小道具を使うこともあります。 また、他にも工作ワークショップや講座などのイベントも開催しています。

 それらの企画・実施も私達の仕事です。 企画をするときには、スタッフ内で相談し、時にはボランティアの方とも協力しな がら、より良いものに仕上げていきます。 来館者からは直接見えないような仕事もしていますが、皆さんが自身で考えたり、 一緒に来た家族やお友達と相談しながら、「科学は楽しく身近なものである」と気 づくための"きっかけ作り"をしています。

 科学館では他にもチームがあり、多くの人が働いています。 仕事の内容は違っても、皆さんが笑顔で帰っていただけるよう日々心がけています。


(鎌田:千葉市科学館 2010年12月)