連載:突撃!隣の・・・

【第12回 平塚市博物館】

 平塚市博物館で天文担当の学芸員をしている塚田です。
平塚市博物館は神奈川県の中央、日本三大七夕祭りの一つ、「湘南ひらつか七夕ま つり」で知られる平塚市にある総合博物館です。「相模川流域の自然と文化」をテ ーマとし、天文だけでなく、地質、生物、考古、歴史、民俗の各分野を扱っていま す。

 博物館学芸員の仕事は多岐にわたります。博物館と聞くと「展示」という言葉が 思い浮かぶかもしれませんが、それは博物館の仕事のほんの一部なのです。

 例えば、「調査・研究」。
博物館学芸員は研究者としての一面も持っています。当館では開館以来、約40年に わたって太陽黒点の観測を続けてきています。また、今では学芸員それぞれの専門 性を活かして、流星の観測や光害の調査なども行っています。

 そして「教育・普及」。
展示制作もここに入ります。当館では毎年三回、特別展を開催しています。天文分 野はおよそ二年に一回、特別展を担当します。2014年の夏にはアストロバイオロジ ーをテーマにした特別展を開催しました。またプラネタリウムの番組制作や投影、 天体観望会や天文講座などの実施も教育普及活動です。
平塚市博物館のプラネタリウムはドームの大きさが10mと小さめですが、約4400万個 の星を映せる最新型の投影機と高精細のプロジェクターなどが売りです。

 総合博物館として、分野を超えた活動も行っています。
天文学は様々な分野とつながれる学問(黄華堂のメルマガにも「宇宙×○○」とい う連載がありますね!)。人の営みと宇宙、宇宙の中の地球、総合的な視点で宇宙 に触れられる場所が平塚市博物館です。
ぜひお越しください。お待ちしています!


(塚田:平塚市博物館 2014年11月)