連載:突撃!隣の・・・

【第14回 大阪教育大学】

 今回は、意外と知られていない大阪の繁華街にある天文台を紹介しましょう。
大阪のどこにあるかというと、天王寺です。天王寺といえば、最近だと日本一高い 超高層ビル「あべのハルカス」が有名ですね。一方で通天閣というコテコテの大阪 の下町もすぐ近くにあるという魅力的な街です。

 そんな街に、なんと口径(望遠鏡の筒の直径)20cmの望遠鏡があるのです。それ は大阪教育大学天王寺キャンパスの屋上です。大学の持ち物ですから、残念ながら 自由に出入りすることはできないのですが、たまにボランティア団体が小学生向け にこの望遠鏡を使って星を見せてくれるイベントを開催しています。

 街中にあるので、暗い天体の観測には向きませんが、月や惑星など明るい天体は とても綺麗に見ることができます。もちろん太陽の観測も可能です。あと、この天 文台の特徴は望遠鏡にカメラを取り付けて、その映像をそのままインターネットで 配信することもできるのです。10年ほど前までは、ここからの中継映像を小学校に 配信してリアルタイムで授業を行うという取り組みもしていました。

 さて、今回どうしてこのような自由に出入りできないちょっとマニアックな天文 台を紹介したのかというと、じつは筆者が学生の頃、この望遠鏡を使って研究(教 材開発)をしていたからなんです。またいろいろな場面で活用されるといいな・・・ なんていう願いも込めて紹介しました。これを読んで興味を持った方は、大阪教育 大学に掛け合ってみてはいかがでしょうか!?


(鈴木:京都大学 2015年01月)