連載:宇宙×◯◯

【第24回 X和菓子】

生菓子や絵が描かれた煎餅、様々な形のお干菓子…趣向を凝らした和菓子は芸術的で、見ているだけでうっとりしますよね。 宇宙や星をイメージした和菓子は沢山あるのですが、今回は京菓匠「七條甘春堂」の羊羹「天の川」を紹介します。

季節限定の品物なのですが、名前の通り、七夕に因んで天の川をイメージした羊羹です。 小豆でできた小倉羹、もち米からできた白色の味甚羹(みじんかん)の上に、濃紺や紅を使った琥珀羹が黄昏時の空の移り変わりを再現しています。 斜めになった層も躍動感を感じさせます。 濃紺から紅へのグラデーションもきれいなのですが、光の当たり具合で琥珀羹の中に入っている粒がきらめいて、本当に天の川を見ているよう…


私はこのお菓子を知り合いから頂いたのですが、食べるのが勿体ないくらい綺麗でしばし色々な角度から眺めてしまいました。

季節限定・数量限定なのですが是非お試しください。 これから暑くなる季節、ゼリーや寒天を作ったりする人もいるでしょうか。 中にアラザンやラムネなどをいれると星空っぽくなってよさそうですね。




(Moritani: 2016年07月)