今月の星空
今はどんな星が空に出ているのでしょう??
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日中は暖かくなり、春を感じる季節となりました。春は黄砂などの影響で、ぼん やりした星空が特徴ですが、それに負けずに夕方の西の空に金星、東の空に木星と 明るい惑星が2つ見えています。 さて、今月の天文現象では4日の皆既月食が注目です。半年前にも見た方が多いか もしれませんが、今回を逃すと次は3年後になってしまいます。 今回の月食は皆既食が12分と短いのが特徴ですので、午後9前後はぜひ予定を空け ておいて下さい。皆既月食と言えば、月の赤い色が注目されますが、空の明るさの 変化に注目してみても、面白いです。 これについては黄華堂のFacebookで動画付で紹介していますので、こちらをご覧い ただければと思います。 このページの下に記事があります。 ところで、皆既月食は地球からだけでなく、宇宙からでも見ることができます。 前回の月食では水星探査機のメッセンジャーが宇宙から見た月食の様子を届けてく れました。 http://www.planetary.org/blogs/emily-lakdawalla/2014/10100759-from-mercury-orbit-messenger.html (Planetary SocietyのBlogです。英語のサイトですが、月食の様子の連続写真が見 られます。写真の中央に地球、その右に月が見えています。) これと同じように、地球から他の惑星の月食を見ることができます。今月は木星 の月、つまり衛星の食を見ることができます。木星には衛星が複数あるため、衛星 同士がお互いを隠したり、互いの影に入ったりします。その時に、衛星が一時的に 暗く見えます。地球の月食が満月の時にいつも起こる訳ではないように、木星の衛 星の食が起こる時期は 6年毎にやってきます。食を見るには望遠鏡が必要で、時間 も数分と短いので注意が必要です。
*天文現象いろいろ* ■ 1日 月の距離が最遠(22:01、40万6012km、視直径29.4′) ■ 3日 木星の衛星イオの影にエウロパが入る(19:07-19:12、減光等級1.88等) ■ 4日 皆既月食(19:15-22:45、皆既食は20:54-21:06)レポート 満月(21:06) ■ 5日 清明(太陽黄経15°) ■ 8日 月と土星が接近 ■ 10日 木星の衛星イオの影にエウロパが入る(21:21-21:26、減光等級2.55等) ■ 12日 金星とプレアデス星団が接近(11-13日は接近して見える) 下弦(12:44) ■ 17日 月の距離が最近(12:48、36万1023km、視直径33.1′) 春の土用(太陽黄経27°) 木星の衛星イオの影にエウロパが入る(23:36-23:41、減光等級1.90等) ■ 19日 新月(3:57) ■ 20日 穀雨(太陽黄経30°) ■ 23日 こと座流星群が極大(明け方が最も見やすい) 水星と火星が接近 ■ 26日 上弦(8:55) ■ 29日 月の距離が最遠(12:55、40万5083km、視直径29.5′)
参考:
AstroArts「天文現象カレンダー」
「4月4日 皆既月食」今回の皆既月食は残念ながら全国的に天気が悪く、見られなかった場所も多 かったようです。中の人は、南大東島にて皆既月食を撮影して来ました。 「もや」の中での観測ではあったものの、ほぼ全過程を見ることができました。 その時に撮影したのが、次の写真です。![]() これは今回の月食の写真を10分おきに並べたものです。 月全体が明るくなったり暗くなったりしているのは、もやが厚くなったり薄く なったりしたためです。 皆既の時でも月の東の端はうっすら明るい状態のままで、地球の影のすれすれ を通ったということが分かります。 さて、月食では、月の形の変化を見るのが面白いのですが、もう一つ楽しみ方 があります。 それは、空の明るさの変化を見るということです。 次の写真は月食の時に、魚眼レンズで空を「同じ設定で」撮影したものです。 ![]() 月食が進むにつれて、月がだんだんと暗くなっていきます。 それとともに、空全体が暗くなっていくのが分かります。 皆既の時には、足元も見えないくらい真っ暗になりました。 もやがかかっていなかったら、さぞかし星が綺麗に見えたことでしょう。 辺りが暗く見えていたのは30分程度、その後は月に明るさが戻るとともに、空 も明るくなります。 部分月食が終わった後には、懐中電灯がなくても歩けるくらい明るくなりました。 本当に空が暗い場所に行くと、月食を通して、月明かりの眩しさを感じること ができるのです。
「4月上旬 木星とプレセペ星団(M44)が接近」今は夜中に木星がとても明るく目立っています。 その木星の近くにはプレセペ星団が見えています。 プレセペ星団の周りの星を使うと、いびつな四角形を作ることができます。 これがかに座の甲羅に当たります。かに座は明るい星がなく、街中では位置を 探すのに手間取りますが、木星を目印に、すぐ西へ双眼鏡や望遠鏡を向けると、 プレセペ星団の星の集まりを見つけることができます。
「4月中旬 金星とプレアデス星団(M45、すばる)が接近」このところ、夕方の西の空に明るい金星が見えています。 普通の星は同じ時刻に見ると、毎日少しずつ西へ移動しているのに、金星は毎日同 じ場所で輝いているように見えます。これは金星が星空の中を東へと移動している からです。そのため、金星は時折他の天体と近づきます。12日には、金星がプレア デス星団と近づきました。プレアデス星団は、すばるとも呼ばれ、目がいいと肉眼 でも7個ほどの星を見ることができます。双眼鏡を使えば、もっとたくさんの星と、 明るい金星とを一緒に見ることができます。 5月には近星はぎょしゃ座からふたご座に移動しているように見え、下旬にはふ たごの名前であるカストルやポルックスと呼ばれる1、2等星の近くで見えます。 |