今月の星空

今はどんな星が空に出ているのでしょう??
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*8月の星空*


 8月は夏本番。 夜も寒くなく、夏休みに夜明けまで星を見るなど、星を楽しみやすい時期です。

 今月の見どころは13日に極大を迎えるペルセウス座流星群です。 ペルセウス座流星群は3大流星群の一つで、お盆の時期にあるため、観察がしやすい流星群です。 ペルセウス座は21時ごろに東の空から昇ってくるので、夜遅い時刻の方が多くの流れ星が見られます。 また、今年は13日の昼間に一番流れ星が多くなると予想されているので、観察するのは13・14日の未明が最適といえます。 夜空が暗い場所に行くと、1時間に数十個の流れ星が期待できます。 また、街中でも流れ星を見ることができます。 街中で見る場合には、街灯の明かりが直接目に入らないように注意すること、公園や川沿いなど空が開けている場所で見ることがポイントです。 そして、たまたま流れない時間が続いたり、流れても見逃してしまうことがあるため、できるだけ長い時間見ることが大事になります。 流れ星を見よう!という場合には、短くとも30分はチャレンジしてみて下さい。

 20日は旧暦の七夕です。 七夕は7月7日ですが、明治に旧暦から今の暦に変更になったことで、同じ7月7日でも現在の方が1ヶ月ほど早い時期になります。 現在の7月7日は梅雨に当たりますが、旧暦の七夕はお盆の頃で、立秋を過ぎていることが多いため、七夕は今でも秋の季語になっています。 ところで、現存する最古の和歌集「万葉集」にも、秋の雑歌として七夕(なぬかのよ)の歌が多く収録されています。


 天の川楫(かぢ)の音聞こゆ彦星と織女(たなばたつめ)と今夕逢ふらしも (巻十、二〇二九)

 この夕(ゆうへ)降り来る雨は彦星の早漕ぐ船の櫂(かい)の散かも    (巻十、二〇五二)


彦星が織姫に会うため、天の川を舟で渡っている光景が浮かんできそうですね。 七夕は、織姫と彦星が年に一度だけ会える特別な日。 皆さんは、どんな情景を思い浮かべますか?

 さて、その他の話題としては、13日にチュリモフ・グラシメンコ彗星が太陽に一番近づきます。 この彗星には、ESA(欧州宇宙機関)が探査機『ロゼッタ』を送り、調査を行っています。 2014年11月12日には『ロゼッタ』から分離された着陸機『フィラエ』が彗星への着陸を成功させました。 彗星は太陽に近づくと表面の氷が融けて、彗星に尾が見えてきます。 この彗星の活動は太陽に一番近づく時が最も活発で、ロゼッタはその様子を間近から調べる予定です。 どんな結果が得られるのか、今からとても楽しみですね。 探査機ロゼッタの最新情報はこちらから見られます(英語ですが、左のRosetta imagesから写真が見られます)。
http://www.esa.int/Our_Activities/Space_Science/Rosetta



*天文現象いろいろ*

■  2日 月の距離が最近(19:03、36万2139km、視直径33.0')
■  7日 下弦(11:03)
■  8日 立秋(太陽黄経135°)
■ 13日 67P/チュリモフ・グラシメンコ彗星が近日点を通過(11:02、周期6.4年)
      ペルセウス座流星群が極大(15時)
■ 14日 新月(23:53)
■ 18日 月の距離が最遠(11:33、40万5848km、視直径29.4')
■ 20日 旧暦の七夕
■ 23日 上弦(4:31)
      処暑(太陽黄経150°)
■ 30日 満月(3:35)
■ 31日 月の距離が最近(0:21、35万8290km、視直径33.3')

参考:
・万葉集(二) 中西 進
AstroArts「天文現象カレンダー」
http://www.astroarts.co.jp/phenomena/2015/08/index-j.shtml

「8月中旬 メシエ天体」

 
8月も中旬になって、お盆休みの時期になりましたね。 今年は、8月14日が新月で、お盆の時期は月明かりがない状態で星空を楽しむことができます。 普段は、街中からでも見える星をご紹介していますが、休みの時期ということで、暗めの天体をご紹介します。 黄華堂のHPで8月の星空をご覧いただきますと、今の時期に見える星座が分かります(ページ上方をご覧ください)。

その中の南の空、いて座とさそり座の付近に、M8やM22など、M〜が多くあるのに気付かれると思います。 これらはメシエ天体といって、フランスの天文学者のシャルル・メシエ(Charles Messier)が、彗星と紛らわしい天体をカタログにしたものです。 Mはメシエの頭文字で、数字はカタログの番号を表します。 すばる(M45)やアンドロメダ銀河(M31)など、比較的観測しやすい天体が含まれています。 このメシエ天体が、いて座とさそり座の間の天の川の中に多くあります。 望遠鏡を使って見ることはできますが、カメラで撮影することもできます。 普段、星を撮影していないと難しいのですが、天の川が写るように撮影すると、メシエ天体を一度にとらえることができます。 写真は、天の川がよく見える場所で撮影したものです。 肉眼では、こんなにはっきりは見えませんが、M8などは肉眼でもぼんやりと輝いているのを確認できます。 お盆休みに、よく晴れた日がありましたら、星を見にお出かけしてみるのはいかがでしょうか?


「8月20日 伝統的七夕(旧暦7月7日)」



今日は伝統的七夕です。 これは旧暦に基づいた七夕のことです。 旧暦では月の満ち欠けで日付を決めていたので、この七日には半月手前の舟の形をした月が夕空に見えます。 この月は夜半前には沈んでしまうため、真夜中には写真のような天の川が見えるはず…でしたが、京都はあいにくの曇り空です。 さて、今月の星空(ページ上方)でも取り上げましたが、七夕にちなんだ和歌は現存最古の和歌集「万葉集」にも収められています。 その中には、夕方の雨を彦星が天の川を舟でわたる時に飛び散った、天の川の滴に例えた歌があります。 七夕の日に星が見えないのは残念ですが、天の川の水が雨となって降ってきていると想像してみると、素敵な夜になりますね。 万葉集には、七夕の歌が百首以上も収められています。 星が見えない夜には、万葉人が七夕をどう思っていたのか紐解いてみるのも面白いかもしれません。


「8月13日 ペルセウス座流星群)」


8月13日はペルセウス座流星群の極大日でした。 今年は、流れ星が一番多くなる時間帯は日本では昼間にあたっていたので、13・14日の明け方が一番見やすい日となっていました。 しかし、今年は天気が悪かったので、空模様が回復した15日の未明に流星群を見ました。 街中でも流れ星を見ることができますが、よりたくさんの流れ星を見るために、天の川が見える場所へ行きました。 空が暗いおかげで1時間に10個は流れ星を見ることができました。 しかし、この流星群にしては、この数は少ないそうです。 皆さんは、流れ星見られたでしょうか?

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