今月の星空

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金星と火星の接近
月と木星、火星の接近
*11月の星空*


秋も深まり、もうすぐで紅葉のシーズンですね。 明け方の空は、9・10月に引き続き惑星が見えていて賑やかな空となっています。

それに対し、午後9時頃に見頃の秋の夜空には明るい星が少ないので、少し寂しい星空になっています。 そんな秋の星空の中には、肉眼で普段見える天体の中でもっとも遠くにある天体があります。 それがアンドロメダ銀河(M31)です。 アンドロメダ銀河は秋の四辺形の星から、たどっていくと見つけやすいです。(※) 淡い天体ですが、空が暗い場所であれば肉眼で見えますし、住宅地でも双眼鏡があれば見ることができます。 そのアンドロメダ銀河までの距離は約230万光年です。 肉眼で見える夜空の星で最も遠いものの一つが、夏の大三角の星の一つ、はくちょう座のデネブという星です。 デネブまでの距離は約1400光年ですので、アンドロメダ銀河はデネブよりも1000倍以上遠くにあることになります。 かつてはそんなに遠くにあることは分からず、距離が分かったことで人類の宇宙観は大きく変わりました。

さて、今月の天文現象では、26日にアルデバランの食が起こります。 アルデバランはおうし座の1等星で、街中でも見える、赤い色をした明るい星です。 アルデバランの食は、このアルデバランが、月によって隠される現象です。 京都ではすでに隠された状態で月が昇ってくるので、見えるのは月の後ろからアルデバランが姿を現す時だけです。 更に、この日の月は満月のため、月のそばのアルデバランは見えづらく、望遠鏡があると便利です。

また、18日にはしし座流星群があります。 しし座流星群といえば、2001年にたくさんの流れ星が出たということで有名になりました。 しかし、最近はそれほど多くの流れ星が見られることはなく、夜空が暗い場所でも1時間に10個程度となります。 しし座は日付が変わってようやく東の空から昇ってくるので、明け方の方が見やすいです。

※アンドロメダ銀河(M31)の見つけ方
星図も併せてご覧ください
秋の四辺形の星から、
(1)アンドロメダ座へまず明るめの星を三つたどります。
(2)そこから、カシオペヤ座の方へ折れ曲がって再び星を三つたどります。三つ目の暗い星のすぐそば、にM31があります。



*天文現象いろいろ*

■  5日 金星と火星が最接近(明け方の東の空)
      下弦(21:24)
■  7日 月と木星が接近、火星が並ぶ(明け方の東の空)
■  8日 細い月と金星が接近、火星が並ぶ(明け方の東の空)
      立冬(太陽黄経225°)
      月の距離が最遠(6:49、40万5721km、視直径29.4')
■ 12日 新月(2:47)
■ 18日 しし座流星群が極大(13時)
■ 19日 上弦(15:27)
■ 23日 小雪(太陽黄経240°)
■ 24日 月の距離が最近(5:07、36万2817km、視直径32.9')
■ 26日 満月(7:44)
      アルデバランの食
      (17:09に月に隠され、18:00に出現、京都では出現のみ見られる)

参考:
AstroArts「天文現象カレンダー」
http://www.astroarts.co.jp/phenomena/2015/11/index-j.shtml



「11月3日 金星と火星の接近」



9月から11月にかけて明け方に、金星、木星、火星と3つの惑星が見えていました。 この内、金星は動きが早く、毎日見ていても、他の惑星との位置関係が変わっているのが分かります。 位置関係が変わっていく中で、時折惑星同士が近づくことがあり、その日は惑星に注目の日と言えます。

カレンダーには5日に、金星と火星が最接近とありますが、その前の3日にこの2つの惑星が横に並んだところを撮影しました。 まだ火星が明るくなく、金星の横を見ると、ちょこんと並んでいるな、という様に見えていました。 これから、金星は火星からは、次第に離れて行きます。


「11月6日 月と木星、火星の接近」



カレンダーを見ると7日に、月と木星が接近、火星が並ぶ、とあります。 本来ならばこの日を狙いたかったのですが、当日は残念ながら、曇りだったので、前日の6日に撮影した写真を紹介します。 この日は空気が澄んでいて、月明かりが綺麗に見えていました。 7日は惑星と月の距離が近いのが見どころだったのですが、6日は月、木星、金星・火星がほぼ等間隔に並んでいて、バランスが良く見えます。 毎日、位置が変わる惑星と月、これらが星空をその日ならではのものにしてくれているのですね。


「11月26日 アルデバラン食」



11月26日にアルデバラン食がありました。
アルデバランはおうし座の1等星で、牡牛の右目に当たる赤い星です。 このアルデバランが月によって隠される現象が、アルデバラン食です。 月に隠される時と月から出てくる時が見どころの現象ですが、今回は月から出てくる時だけ見るチャンスがありました。 派手な現象ではないですが、隠す月と、隠されるアルデバランとで地球からの距離の違いを感じられます。

さて、今回のアルデバラン食の時は満月でしたので、月がまぶしく、月の近くにあるアルデバランを確認するのは望遠鏡が必要でした。 更に当日は天候がすぐれず、夕方に西の空から晴れ間が広がってきましたが、月のある東の空には、雲が…。 ダメ元でカメラをセットすると、アルデバランが出てくる時だけ、晴れ間から月が顔をのぞかせました。 その瞬間をとらえたのが、こちらの写真です。 (月の右上にある、点がアルデバランです)

このアルデバラン食、2016年は何度か起こります。 その内、見るチャンスがあるのは5月8日(夕方低空)、11月16日(真夜中、条件良い)です。

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