黄華堂検定!

【第64回】

 もう10月も下旬になって、随分と日が沈むのが早くなりました。 夜が長くなり、空は澄んできて、星を見るのには丁度よい季節となっていますが、 皆さんは夜空の星を見上げてみることはあるでしょうか? 普段から星を見る方は少ないと思いますので、今回はいつもと少し趣向を変えて、 写真で星座探しをしていただこうと思います。

(1)今の時期10月下旬は17時頃に日が沈み、18時半には空が暗くなっています。
この時に空を見上げてみると、 9月にご紹介しましたこのような星空が見られます。
9月の星空
この時に空を見てみたところ、こんな星の並びが見つかりました。

これは上の星図の中にある星座なのですが、一体何座でしょうか?
 (あ)こと座
 (い)わし座
 (う)はくちょう座

(2)一問目の写真の星座は星図の中で見つかったでしょうか?
今度はこの星座を少し広い場所から探してみましょう。
こちらの写真の中から、先ほどの星座を探してみて下さい。

(ヒント:夏の大三角形が写っています。)

(3)さて、探していただいた星座はヒントにもあるように実は夏の星座です。 もう秋が深まってきたのに、まだ夏の星座が見えているとは驚きですが、この星座 は一体いつまで夕方の空に見ることができるのでしょうか?
 (あ)11月末
 (い)12月末
 (う) 1月末




☆答え☆
(1)あ
 こと座は夏の大三角形の星の一つベガ(織姫星)がある星座です。 夏の大三角を見つけてその中で一番明るい星がベガですので、場所自体は見つけや すいです。 ベガ以外には、 4等星程度の星が小さな平行四辺形を作っています。 小さくまとまった星座なので、形は見つけやすいのですが、 4等星が暗いので見る には少し郊外でないと難しいかもしれません。

(2)答えは写真をご覧ください。

 こと座の他にヒントとなる夏の大三角と一等星の名前も書いてあります。 夜空には星座の線はありませんので、たくさんの星があると迷ってしまうと思いま す。 それでも夏の大三角のように分かり易いものから探していくと、見つけられるよう になります。

(3)い
 星は日が経つ毎に、同じ時刻でも少しずつ西に見えるようになります。 一方で、秋は日の入の時刻が早くなり、早い時刻から星が見られるようなっていき ます。 そのため、空が暗くなった頃に星を見てみると、夏の大三角が見られる時期が長く 続きます。
日の入の時刻は12月の頭にもっとも早くなり、その頃にはまだこと座が西の空に見 えています。


(鈴木:京都大学 2013年10月)