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黄華堂通信2008 ◆◇◆   8月号   ◇◆◇ 

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宇宙を観じる生活を!黄華堂メルマガ

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【もくじ】

【1】今月の星空
【2】ホシノキヲク
【3】あなたの知らない宇宙
【4】絵本で見る宇宙
【5】黄華堂宇宙検定
【6】黄華堂の活動予定


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【1】今月の星空


 頭の真上近くに、夏の大三角が輝きます。街明かりの少ないところでは、南の空から頭の上を通り、北の空まで続く天の川をみることができますよ。

 また、南の空には、木星がひときわ明るく輝いています。望遠鏡でのぞくと、表面のしま模様やガリレオ衛星が見えます。月の明かりのない夜には、こと座にあるリング状星雲M57や、ヘルクレス座の球状星団M13、こぎつね座のアレイ状星雲M27など、淡い天体を楽しむことが出来ます。

 夏休み、ぜひ満天の星空の見られる場所へでかけてみてくださいね。


詳しくはこちらをクリック!
http://oukado.org/hosizora0808.htm

(橋本:佐賀県立宇宙科学館)

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【2】ホシノキヲク


・・・いつから星を好きになったのだろう?
夜空の星をみて、初めて感動したのはいつのこと?
宇宙を感じてわくわくする気持ち、忘れていませんか?
黄華堂メンバーのもつ、星の記憶をリレーしていきます。
あなたの中に眠る星の記憶を呼び覚ましてみませんか?

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こんにちは、黄華堂 唯一の?不動産屋勤務の中川です。
日常で天文学に関わることは、全くないです。


 大学では天文学研究室に属していました。
 天文学との出会いは‥
 大学3回生で、たまたま専攻に悩んでいると、たまたま恩師の先生が「天文も楽しいよ」って声かけてくださったから。要するに、たまたま です。(みなさん真剣なのに、こんなんでごめんなさい。)

 しかし、星の知識など全くない私が、このご縁で "星を見る" という機会を与えてもらいました。レンズ越しに見た土星の輪っかは、今思い出しても興奮します。赤と青の双子の星(連星?)も見ました。流れ星も見ました。銀河の§←こんなのも見ました!

 目に見えてるのが、星。
 私が今立ってるのも、星。
 現実なのに非現実的なその世界には、何度も鳥肌が立ちました。

 きっかけは何であれ、星を知ることはとてもステキなことです。心でそう感じられます。落ち込んだときは、ふっと夜空を眺めたりします。遠い所で星が輝いています。

 たまたまこの記事を読んでくれた人が、次の晴れた夜にたまたま、夜空を見上げてくれたらいいですね。

 ちなみに私の勤める会社の名前は、太陽住宅です。これは本当にたまたまなんですけど‥。
 会社員の黄華堂メンバー、増えたらいいのになぁ。

(中川)

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【3】あなたの知らない宇宙

【冷たい宇宙にある熱いガスと宇宙の再電離】


 みなさんは「宇宙」と聞いて、どんなイメージが思い浮かびますか?
 「暗い」とか、「空気がない」とか、「冷たい」という感じではないでしょうか。「宇宙はマイナス270℃(絶対温度だと3ケルビン)」というのは結構有名な話で、知っている方も多いと思います。確かにマイナス270℃は「冷たい」と言いたくなる温度ですね。

 第一回は、そんな冷たい宇宙にある、とっても熱いガスのお話と、それにまつわる未だ解明されていない宇宙の再電離を紹介したいと思います。


 ガスは宇宙の中のどこにあるのでしょう?
 わたしたちの周りにはたくさんの空気がありますが、これはものすごい広さの宇宙の中ではほんの少しでしかありません。華々しく光るお星さまの集まり「銀河」の中にはもっとたくさんのガスがありますが、これまでの天文学者たちの研究から「宇宙にある物質のほとんどは銀河と銀河の間にある」ことが分かってきました。

 この「銀河と銀河の間」にあるガスの温度は既に1960年代から調べられ、実に一万度以上ということが分かっています。そう、宇宙にあるほとんどのガスはものすごく熱いんです。これほど熱い温度だと、ガスは「電離」した状態(プラズマ状態)になってしまいます。現在の宇宙では、ほとんどのガスは電離状態にあるのです。宇宙は冷たいのに不思議ですね。

 実はこの不思議、まだはっきりとは解明されていないのが現状です。天文学者の間では、「宇宙の再電離」と呼ばれている現象で、いつ・何が・どのように、といった詳しい事は、まだまだ謎のままです。「再」というのは「もう一度、ふたたび」という意味ですが、これは、宇宙の歴史の中で、ガスが最初の熱い電離状態から一度冷えた中性状態になった後、ふたたび熱い電離状態になったことを表しています。

 まだまだ謎のあふれるこの宇宙。
 その宇宙の謎を解明するのはこれを読んでいるあなたかもしれません。

 

(小林:国立天文台)

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【4】絵本で見る宇宙 Vol.2


 星座って、話を聞くのはおもしろいけど、星空を見てみてもよくわからないし・・・空に線が引いてあればいいのに!って思われてる方、多いんじゃないでしょうか。
 今回紹介する絵本は、特にそんな方たちに読んでほしい一冊です。

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『星座を見つけよう』

H.A.レイ 文/絵  草下英明 訳  福音館書店  ISBN 4-8340-0183-0

 星座を実際の空で見つけるためには、その星座の「形(星ならび)」を頭に焼き付けることがポイントです。
 そこで、絵本での「予習」が大切になるんです☆


 この本では、有名な星座を「星ならび」に注目して紹介しています。神話やそこにある天体の話、そして星座の絵もほとんど出てきません。あくまで「星座の形」に注目した本なのです。


 そして読み進めると出てくるクイズのページ。星だけが描かれた絵が登場し、自分がその星座を線で結べるかどうかのチェックができます。全問正解しないと先に進めない・・・・・・!なんてことはありませんのでご安心を(笑)

 この本を眺めて、一番皆さんが驚くのは、星座の「線の結び方」じゃないでしょうか?おそらく、皆さんが見覚えのある結び方とはかなり違うと思います。レイさんがドイツ生まれの方ですから、文化の違いなのですが、星座というのは、別に決まった結び方があるわけではありません。

 ですから、皆さんもぜひ、自分だけの星座を夜空に描いてみてください。友だちどうしで紹介しあうのも楽しいかもしれませんね。

 そして、このメルマガが発行される頃には夏休みも真っ盛り。ぜひ、空の暗い星がきれいな場所へお出かけになる前には、この本で星座の予習をして、実際の空で星座をさがしてみてください。
 だいじょうぶ、この本を読めば、きっとあなたにも見つけられるようになりますよ☆

(塚田:姫路星の子館)

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【5】黄華堂宇宙検定

 このコーナーでは、毎月3問ずつ宇宙に関する問題を出していきます。
 新しい知識を得るため、知識の再確認をするため、今日のお話のネタにするため・・・お好きなようにご活用ください。
 難易度は5級が小学生レベル、4級が中学生、3級が高校生、2級がおとな、1級が天文好きな人を想定しています。5級〜2級の問題は4択、1級には記述式もあります。答えは編集後記の末尾にあります。

 さあ、挑戦してみてください!!


第2回は4級の問題です。

�太陽、地球、月の順で一直線にならんだとき、地球から見た月の形を答えなさい。

あ、新月  い、三日月  う、満月  え、下弦の月


�地球から金星を観察するとき、金星が見える位置について、正しいものを答えなさい。

あ、太陽の近く  い、天頂  う、北極星の近く  え、満月の近く


�次のうち、惑星でないものを答えなさい。

あ、地球  い、冥王星  う、水星  え、海王星

(成田:編集長)
 

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【6】黄華堂の活動予定
 
 8月10日〜13日 天文教育普及研究会にて実践報告(熊本)
 8月23日〜24日 サイエンスフェスタ大阪(梅田・ハービスホール)
 9月11日〜13日 日本天文学会にて実践報告(岡山)
 10月9日    第三錦林小学校出張観望会(京都)
 11月8日〜9日  青少年のための科学の祭典京都大会(京都市青少年科学センター)
 11月      京大病院観望会(京都)

mixiのコミュニティーでも活動中!
http://mixi.jp/view_community.pl?id=2816441

フリーペーパーも配布中!
http://www.oukado.org/freepaper.htm
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【編集後記】

 新企画「あなたの知らない宇宙」が始まりました。
 このコーナーでは思わず「へえ〜」と言ってしまう、ちょっと専門的なコラムを紹介していきたいと思います。
 さあ、世間は夏休み!子どもを連れてキャンプに出かけたり、プラネタリウムに出かけたりする方も多い
と思います。
そ んなときには、このメルマガで得た情報をさらりと披露するとカッコイイでしょう♪


                 2008年8月5日    編集長 成田

 

(黄華堂検定の答え)
�う
太陽に正面から照らされた月を見ることになるので、地球からは満月に見える。


�あ
内惑星なので、地球から見るといつも太陽の近くにある。


�い
2008年より、冥王星は惑星ではなく冥王星型天体と決められた。

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このメルマガに関するご意見やご感想はinfo@oukado.orgまで。
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Web:http://www.oukado.org/
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