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黄華堂通信2009 ◆◇◆   6月号   ◇◆◇ 

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【もくじ】

【1】今月の星空
【2】星空歳時記
【3】絵本で見る宇宙
【4】黄華堂宇宙検定
【5】黄華堂の活動予定

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【1】今月の星空

*2009年6月の星空
 梅雨の季節、天気に恵まれない日が多くなりますが、梅雨の晴れ間の星空はたいへん美しいことが多く、驚くときもあります。うしかい座のアルクトゥールスは、別名、「五月雨星」といいます。梅雨の雲間から、オレンジ色の星が顔をだしてくれます。

 東の空からは、夏の大三角の1つ、こと座のベガも昇ってきています。夏はもうすぐそこまできています!

*天文現象いろいろ 
■5日 芒種(太陽黄経75度)
■6日 金星が西方最大離角
■7日 木星の衛星エウロパがイオを隠す
■8日 満月
■9日 土星が東矩
■11日 入梅(太陽黄経80度)
■16日 下弦の月
■23日 新月
■29日 上弦の月

詳しくはこちらをクリック!
http://oukado.org/hosizora0906.htm

(橋本:佐賀県立宇宙科学館)

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【2】星空歳時記

 先日、全国的に梅雨入りし、いよいようっとうしい季節がやってきました。梅雨と星空・・・。相反するこの二つの現象の間に関わりはあるのでしょうか?今月はこのテーマで季節を感じてみたいと思います。

 5月号では星の和名について少し紹介しましたが、梅雨に関しても和名があるのです。その名も『梅雨の星』。これは梅雨の雨雲が垂れ込めたお天気で、雨上がりや雲の切れ間から覗く橙色の明るい1等星のことをさしています。この1等星は何という星でしょうか?これは5月号でも登場したうしかい座のアルクトゥールスです。アルクトゥールスは日本では頭の真上、つまり天頂付近を通ります。ですから昔からかなり目立つ存在だっ
たのでしょうね。長雨の季節に晴れ間を待ちわびる風景が浮かんでくるのではないでしょうか。

 それから、梅雨といえばもう一つ。7月になると七夕がやってきますね。雨の季節なのに星のお祭りです。これも『梅雨の星』と同じような晴れ間を求めるような、雨の季節ならではの由来があるのでしょうか?いいえ、七夕にはそのような由来はありません。これは通称旧暦といわれる江戸時代まで使われていた太陰太陽暦と、現在使われている太陽暦との差によって起きてしまっている現象です。本当は梅雨が明けてからのお祭りなのです。

 このあたりの詳しいお話は7,8月号でご紹介しましょう。

(有本:京都市立塔南高校)

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【3】絵本で見る宇宙 Vol.12

 今回紹介するのは、これまでにも何冊か紹介してきたかこさとしさんの絵本。四季の星座を扱った本はいくつも出ていますが、著者らしさが出ている、星座の本には珍しいまさに「絵本」です。シリーズものですので、ぜひ、すべて手にとって見てください。

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『かこ さとし ほしのほん はるのほし』

作者 かこさとし ISBN4-03-443010-9

 はじめに・・・。この本はシリーズものです。タイトルを見ればわかりますが、夏や秋、冬の星を扱った本もあります。今回紹介するのは春の巻ですが、夏・秋・冬の巻も同じようにおすすめです。ぜひそちらも読んで見てください。

 春の星空を紹介したこの本。まずは、春の代表的な星ならび、北斗七星の紹介からはじまります。北斗七星というのは「北にあるひしゃく(斗)の形をして並んだ七つの星」という意味ですが、見方は人それぞれですよね。この前、観望会で北斗七星の星ならびを見せて「どんな形に見える?」
と子どもたちに聞いたら、「洗剤のスプーン!」と答えてくれたお友だちがいました。これも納得ですよね(笑)

 同じように、北斗七星の星ならびは世界のいろいろな地域でいろいろな形に見立てていました。この本でも、物語をまじえてそれらを数多く紹介しています。もちろん、おおぐま座の神話も取り上げられています。また、北斗七星の動きにも注目して、「ほくとしちせいのじかんどけい」や「ほくとしちせいのきせつどけい」といったお話も書かれています。

 つづいて、北斗七星から春の大曲線、うしかい座やおとめ座、しし座の紹介と王道の流れで本は進みますが、そのところどころに、アルクトルスの固有運動の話や春に見やすい黄道光の話など、天文学的な内容にも触れています。また今巻では、しし座とからめて惑星の話も登場します。

 星座の本、というと、星座の写真とともにそこにある天体のきれいな写真やその星座の神話が紹介されているものが多いですが、この本は、全31ページのうち、写真は6枚しか使われていません。ほとんどがかこさとしさんのイラストで、それゆえまさに「絵本」なのです。初版の1961年以来、今まで40年以上発売され続けているのも、彼のやわらかい絵と、いっさい本文に漢字がないという、子どもたちが読みやすい絵本だからなのかもしれませんね。

(塚田:姫路星の子館)

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【4】黄華堂宇宙検定

 このコーナーでは、毎月3問ずつ宇宙に関する問題を出していきます。
新しい知識を得るため、知識の再確認をするため、今日のお話のネタにするため・・・お好きなようにご活用ください。

 難易度は5級が小学生レベル、4級が中学生、3級が高校生、2級がおとな、1級が天文好きな人を想定しています。5級〜2級の問題は4択、1級には記述式もあります。答えは編集後記の末尾にあります。

さあ、挑戦してみてください!!
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第12回は2級(一般向け)の問題です。
今、リングが細くて見ごろな「土星」に関する問題です。

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(1) 今年は土星のリングがとても細くなり「環の消失現象」が起こる年として話題になっています。この現象は何 
  年ごとに見ることができるのでしょうか。
 
   あ 9年  い 12年  う 15年 え 18年

(2) 今現在、土星探査を行っている探査機の名前は何でしょうか。
 
  あ カッシーニ  い ガリレオ  う コペルニクス え オウカドウ

(3) 先月、土星の衛星の一つに新しく「Aegaeon」という名がつきました。
  これにより名前がついている土星の衛星数は何個になったでしょうか。

   あ 11個  い 24個  う 38個  え 53個

(武田:京都教育大学) 

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【6】黄華堂の活動予定
 
○6月20日(土)星のソムリエ第3回(新風館)

※星のソムリエに関する詳細は黄華堂ホームページをご覧ください。
   http://www.oukado.org/somurie.htm

○8月29日(土)、30日(日)サイエンスフェスタ(ハービスホール)

(成田:編集長) 

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【編集後記】

 いよいよ世紀の日食が来月に迫ってきました。そろそろ世間も騒ぎ出すのではないでしょうか?いやあ、楽しみですね♪
 
 これからしばらく梅雨に入りますが、梅雨明けの日食を楽しみにしながら過ごすとしましょう。

                 2009年6月14日    編集長 成田


(黄華堂検定の答え)
(1)う
(2)あ
(3)え

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