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黄華堂通信  No. 028 ◆◇◆   2010年 04月号   ◇◆◇

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【もくじ】

【1】来月の星空
【2】絵本で見る宇宙
【3】突撃!となりの科学館
【4】黄華堂宇宙検定
【5】黄華堂の活動報告
【6】黄華堂の活動予定

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【1】今月の星空

 今月号から、一足早く来月の星空をご紹介します。
 4月の星空についてはこちらを!
 http://www.oukado.org/hosizora1004.htm

*2010年5月の星空

  東の空の高いところで、オレンジ色に輝くのは、うしかい座のアルクトゥールスです。
  日没後にアルクトゥールスが天高く輝くころ、麦の穂が色づいて刈り入れ時になることから、日本では「麦星」とも呼ばれています。
  アルクトゥールスは、全天で4番目に明るい恒星ですから、夜空でよく 目立っています。
  季節を知る目印の星として、わかりやすいですね。

*天文現象いろいろ

 ■2日 八十八夜
 ■5日 立夏(太陽黄経45度)
 ■6日 下弦の月
 ■6日 みずがめ座η流星群が極大のころ
 ■14日 新月
 ■15日 火星が東矩
 ■16日 月と金星が接近
 ■21日 上弦の月、小満(太陽黄経60度)
 ■24日 海王星が西矩
 ■26日 水星が西方最大離角
 ■28日 満月

*見ごろの星たち
 ■春の大曲線
  北斗七星のひしゃくの持ち手から、うしかい座のアルクトゥールス、おとめ座のスピカへと続く曲線です。
  アルクトゥールスはオレンジ色、スピカは白色の星で、どちらも一等星です。明るい星の少ない春の夜空で目立っています。
 
 ■コルカロリ(りょうけん座の二重星)
  チャールズの心臓という意味の星です。北斗七星のそば、りょうけん座の最も明るい星です。肉眼でみると1つ、望遠鏡では2つにわかれてみえます。2つの星の色の対比がとってもきれいですよ。
 
 ■土星
  おとめ座付近で輝いています。3月下旬に衝を迎え、観望期です。昨年は土星のリングが消えたように見える「環の消失」が起こりましたね。今年の土星も、まだまだリングがシャープな姿をしています。

(橋本:佐賀県立宇宙科学館)

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【2】絵本で見る宇宙 Vol.22

 今回紹介するのは、ちょっと(かなり?)難しい絵本。でも、面白い!とは感じてもらえると思います。難しいと面白い。けっして矛盾するものではありません。科学するとはなにか? そんなことがわかる絵本です

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『重さと力 科学するってどんなこと?』

池内 了 文、スズキコージ 絵(月刊 たくさんのふしぎ 2010年4月号) 雑誌 15923-04

 いきなりですが、重さってなんでしょう?なんで物には重さがあるのでしょう?皆さんのなかにも「もう少し体重が軽ければ…」なんて思っている人がいるかもしれません。

 ちょっと詳しい人なら「地球が物を引っ張っているからだ!」と答えるかもしれません。地球が物を引っ張る力を「重力」と言いますが、では、なぜ「重力」があるのでしょう?

 世の中にありふれた「重さ」そして「重力」。「重力」は宇宙を支配するもっとも重要な要素の一つです。「重力」抜きでは天文学は語れません。ところが、なぜ物には重さがあるのか、重力があるのか、最新の科学をもってしても実はよくわかっていないのです。

 この「なぜ物には重さがあるのか?」という疑問から万有引力の話まで、万有引力の法則を考えたニュートンの思考をたどるように話が進んでいきます。

 この絵本は、「なぜ物には重さがあるのか?」という疑問に答えてくれる本ではありません。一緒にその疑問について考えてくれる本です。そして、その考える過程こそが「科学」だということを教えてくれます。

 現代は、機械のボタンを押せば、なんでも自動でやってくれる時代です。結果がすぐに出てきます。でも、時々でいいので、当たり前のように起きていくこれらのことを、結果にたどり着くまでの過程を、ちょっと立ち止まって考えてみてください。それが、科学する第一歩です。

 そして、星空を眺めるときも、ぜひ疑問を見つけ、考えてみてください。今まで知らなかった世界が見えてくるかもしれませんよ?

(塚田:姫路星の子館)

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【3】突撃!となりの科学館 Part.1『神戸市立青少年科学館』

 今月号から新しく隔月で掲載することになりました!科学館や最近耳にすることが多くなったサイエンスカフェ…一体どんなことをしているのでしょう??さぁ突撃です!!

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 みなさん。はじめまして。神戸市立青少年科学館・天文担当の石井です。科学館の職員って、毎日どんなことをしていると思いますか?きっと、館によって日によって違ってきます。私の、春休みの、ある一日をお伝えします。

 春休み・夏休みや土日の科学館の開館時間は9時半〜19時。プラネタリウムは朝10時から夜19時40分まで、全8回投影があります。その日は夜の当番だったので、お昼前に科学館前の満開の桜を見ながら出勤。白湯を飲みつつ、本日の担当業務を確認。11時40分からの天体観測室公開と、午後1時と5時50分からのプラネタリウム投影解説、午後7時からのプラネタリウム番組の対応が当番。プラネタリウム解説でゲップが出ないように、お昼休憩は3時半からと心に決めます。

 天体観測室公開では、25cm屈折クック望遠鏡「たいよう」を太陽に向け、太陽現象である黒点とプロミネンスを、直接望遠鏡でご覧いただきます。太陽観望が終われば、発声。プラネタリウム投影解説。プラネタリウム投影解説や休憩時間以外は、事務所にて電話対応。天文の質問だけでなく、事務の電話も受けます。電話が鳴りやんだ時には、メール対応や、次のプラネタリウム番組やイベントの構想を練ったり、書類を作ったり、館内の掲示物のチェックをしたり、雑多なことをしています。そうそう、お天気が良かったので、科学館前の桜の写真を撮りました。最終回のプラネタリウムが終わり、館内のお客様が全員帰られた後は、閉館作業をし、次の日の準備をします。午後8時半、この日の仕事は終わり、帰路に着きます。

 この日は大きなトラブルもなく、とても穏やかな一日でした。なんとなく、どんなことをしているのか、わかっていただけたでしょうか?宜しければ、神戸市立青少年科学館に遊びにいらしてください。お待ちしております!

(石井:神戸青少年科学館) 

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【4】黄華堂宇宙検定

 このコーナーでは、毎月3問ずつ宇宙に関する問題を出していきます。
新しい知識を得るため、知識の再確認をするため、今日のお話のネタにするため・・・お好きなようにご活用ください。答えは編集後記の末尾にあります。

さあ、挑戦してみてください!!

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○第22回は小学生向けの問題です。

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(1)満月・半月・三日月など、月はいろいろな形に見えるのはどうしてでしょう。
   
   あ、月が何種類もあって、毎日一つずつ姿を現している。
   い、月自身が細くなったり、丸くなったり、毎日ふくらんだり しぼんだりしている。
   う、地球の陰に入って、形が変わるように見えるから。
   え、地球から月を見る角度によって、細く見えたり、丸く見えたりする。

(2)日食って、どうして起こるのでしょう
   あ、太陽・月・地球とほぼ一直線に並んだとき、地球から見て、月が太陽の前に来て、少しずつ太陽を隠す。
   い、太陽が、地球の陰に入って、形が変わるように見える。
   う、地球から太陽を見る角度によって、丸く見えたり、欠けたりして見える。
   え、太陽自身が、形を変えるているので、いろいろな形に見える。

(3)月食って、どうして起こるのでしょう
   あ、太陽・地球・月とほぼ一直線に並んだとき、地球から見て、太陽が月の前に来て、少しずつ月を隠す。
   い、月が、地球の陰に入って、形が変わるように見える。
   う、地球から月を見る角度によって、丸く見えたり、欠けたりして見える。
   え、月自身が、形を変えているので、いろいろな形に見える。

(西村:枚方市立樟葉西小学校) 

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【5】黄華堂の活動報告

 3月27日(土)大阪市内で行われた第二回まちかど星空観望会ワークショップに参加してきました。

 このワークショップは、天文台や科学館などの施設の中ではなく、駅前や公園などの街角で観望会を開くグループが集まって意見交流をする場でした。

 黄華堂は街角での観望会はしたことがないのですが、新風館で行っているような通りすがりの方に望遠鏡をのぞいてもらったり、宇宙のお話をさせてもらったりしている活動があります。

 こうした点で、他団体と交流できたことはたいへん有意義でした。また、活発に活動している団体の存在を知れたことも収穫です。今後は協力して何か新しいものを生み出していけるかもしれません。

 このワークショップで得たことをメンバー内で共有して、黄華堂の活動として皆様に還元していきたいと思いました。

(成田:小学校教員) 

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【6】黄華堂の活動予定

 *4月21日 京大病院訪問

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【編集後記】

編集長が交代しました。成田前編集長のようなお仕事ができるまで時間がかかるかもしれませんが皆さんによりよい記事をお届け出来るよう精一杯努めます!宜しくお願い致します。

(森谷: 雨でできた桜の絨毯を眺めながら)


(黄華堂検定の答え)

 

(1)え

図のように、宇宙空間のある場所から見ると、地球も月も半分しか光っていません。しかし、月は地球の周りを回っていますので、地球からの見え方は、図のように変わってきます。何日たったら、また同じ形の月になるかを観察しましょう。 

  (2)あ

 左側の図のように、太陽・月・地球とほぼ一直線に並んだときに起こります。しかし、地球上で、どこでも見えるわけではありません。また、右側の図のように皆既日食のとき、太陽の周りに普段は見えていないコロナが見えます。どうして見えるのか考えてみましょう。
  (3)い

 左側の図のように、太陽・地球・月とほぼ一直線に並んだときに起こります。しかし、日食と同じように、地球上どこでも見えるわけではありません。また、右側の図のように皆既月食のとき、赤っぽく(赤銅色に)見えるのはどうしてか、考えてみましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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