■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 黄華堂通信
No. 032 ◆◇◆ 2010年 08月号 ◇◆◇
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宇宙を観じる生活を!黄華堂メルマガ
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【もくじ】
【1】来月の星空 【2】絵本で見る宇宙 【3】突撃!隣のサイエンスカフェ 【4】黄華堂宇宙検定 【5】黄華堂の活動予定
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【1】来月の星空
一足早く来月の星空をご紹介します。 8月の星空についてはこちらを! http://www.oukado.org/hosizora1008.htm
............................. *2010年9月の星空 東の空から、王者の風格ただよう明るい黄金色の星が昇ってきます。これは太陽系最大の惑星、木星です。 木星は今年、秋の四辺形の南で輝きますので、木星を目印にして秋の四辺形が見つけやすくなっています。 夏の大三角も、西の空へ少し傾いていますが、まだまだ見ごろです。南西〜夏の大三角〜カシオペヤ座へと天の川が美しく見えます。9月は日の入りがだんだんと早くなっていくのがよくわかります。秋の夜長に、星空を楽しんでくださいね。
*天文現象いろいろ ■2日 下弦の月 ■3日 水星が内合 ■8日 白露(太陽黄経165度)、新月 ■15日 上弦の月 ■18日 木星と天王星が接近 ■20日 水星が西方最大離角 ■22日 中秋の名月、天王星と木星が衝 ■23日 秋分(太陽黄経180度)、満月 ■24日 金星が最大光度(-4.6等級)
*見ごろの星たち ■木星(太陽系の惑星) 木星は、太陽系最大の惑星というだけあって、夜空で目立ってみえます。望遠鏡では、しま模様や衛星を見ることができます。特に、しま模様は、1本だったり2本だったり、時々で変化しますので、注意して観察してみましょう。
■カシオペヤ座 北の空、「W」の形に、5つの星が並んでいます。カシオペヤ座を使うと、北極星を見つけることができます。
■アルビレオ(はくちょう座の二重星) はくちょう座のくちばしで輝く星です。3等星なので、目でみた感じは、暗い星だな〜という印象ですが、望遠鏡では2つに分かれてみえます。2つの星の色がとてもきれいで、「天上の宝石」ともいわれます。
(橋本:佐賀県立宇宙科学館)
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【2】絵本で見る宇宙 Vol.26
「はやぶさ」のカプセルが相模原やつくばで公開されましたね。このメルマガが公開されるころには東京・丸の内でも公開されていることでしょう。皆さん、見に行きましたか?
今回の絵本の主役は「はやぶさくん」ではなくて「イカロスくん」!今回も、前回に引き続き(?)webで読む絵本(?)です。
............................. 一か月前、小惑星探査機「はやぶさ」の地球帰還は、非常に感動的でしたね。 ニュースやwebで映像を見た方も多いのではないでしょうか? 「はやぶさ」は史上もっとも愛された探査機といっても過言ではありません。 なぜ、愛されるようになったのか? 今回紹介するのは、それがわかる絵本です。
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『イカロス君の大航海』
http://www.jspec.jaxa.jp/ikaros_channel/bn008.html
カプセルの公開などもあってまだまだ「はやぶさ」の話題がつきませんが、活躍している日本の探査機・人工衛星は「はやぶさ」だけではありません。金星に向かって順調に飛行をつづけている「あかつき」、そして、今回の主人公、太陽の光を受けて進むソーラーセイル「イカロス」があります。
「イカロス」の大事な仕事は「ソーラーセイル」という技術を確立すること、そして帆を広げた自分の姿を写真に写すことです。
宇宙を飛ぶ探査機が自分の姿を写すというのは大変なことです。「イカロス」はそれに成功するのですが、どうやって自分の写真を撮ったのかは絵本を見てのお楽しみ。ちなみにこの技術、「はやぶさ」のおかげでもあるんですよ。
もちろん、「イカロス」自体についても絵本で取り上げられています。どうやって帆を広げるのかも。かわいいイラストで紹介されていますから、わかりやすいですよ!
今回紹介したようなweb絵本(?)。インターネットにつながっているパソコンでないと見られませんし、持ち歩けないという点では不便です。しかし、実際の写真にリンクが貼ってあったり、動画が見られたり、メリットもあります。最近話題になり始めた電子書籍が普及すると、こういったデジタル絵本も数多く登場するかもしれませんね。
(塚田:姫路星の子館)
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【3】突撃!となりのサイエンスカフェ vol. 3
こんにちは、京都大学で大学院生をしている田村です。今回はサイエンスカフェ・ガリレオ・ガリレイの紹介をしたいと思います。
サイエンスカフェは、その名の通り、お茶を飲んだりしながらのんびりと科学に触れられる場の総称で、日本各地で様々なカフェが開催されていることは6月号の記事を読まれた人はご存知かと思います。その中でも、今回紹介するのは、名古屋市内にある世界初の常設型サイエンスカフェ、サイエンスカフェ・ガリレオ・ガリレイです。
このお店は、色彩豊かなイタリアンがランチョンマットの上に載せてサーブされるお洒落なカフェ&ダイニングで、イタリアンに舌鼓を打ちながらサイエンスを楽しめるようになっています。科学に関連したコンテンツを常時放映する大型モニタがあったり、サイエンス関連の書籍やグッズを販売していたり、天文に関わるところでは、Mitakaを使った4Dシアターも用意されていて、好奇心を存分に刺激してくれます。
また、週末には様々な専門家による招待講演が開かれており、最先端のサイエンスの香りが店内には満ちています。もちろん、料理の傍にも、この香りは感じ取れます。何を隠そう、このイタリアンを支えるランチョンマットこそ、"Science
Codex"と呼ばれる、サイエンスのエッセンスが詰まったランチョンマットなのです。
サイエンスについての記事と、京都精華大学の学生によるイラストが添えられたこのランチョンマットは、私たち京都大学の大学院生によって執筆・制作されています。月替わりで更新されるランチョンマットは、これまで14号作られていて、その内容はオーロラの起源や宇宙ジェットについてなど様々で、イタリアンとサイエンスを同時に楽しんでいただけるようになっています。さらに、この"Science
Codex"は自由に持ち帰る事ができ、店頭でも無料で配布されています。
本格的なイタリアンとサイエンスが楽しめるサイエンスカフェ・ガリレオ・ガリレイ。近くに寄った際には是非イタリアンと"Science
Codex"を楽しんでみてください。
参考URL: サイエンスカフェ・ガリレオ・ガリレイ http://sciencecafe.jp/ Science
Codex http://www.kusastro.kyoto-u.ac.jp/~watanabe/KyotoScienceCodex/
(田村:京都大学)
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【4】黄華堂宇宙検定
このコーナーでは、毎月3問ずつ宇宙に関する問題を出していきます。 新しい知識を得るため、知識の再確認をするため、今日のお話のネタにするため・・・お好きなようにご活用ください。答えは編集後記の末尾にあります。
さあ、挑戦してみてください!!
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○第26回は中学生レベルの問題です。 .........................
(1)「はやぶさ」が調べてきたのは「小惑星イトカワ」ですが、6月28日に打ち上げられた「あかつき」が調べに 行くのはどこでしょう。
(あ) 八咫烏(やたがらす):小惑星 (い) 金星:惑星 (う) 太陽:恒星
(2)「あかつき」は金星に行って、金星の何を調べてくるのでしょう。
(あ) 金星に水があるか、生物は住めるかどうかを調べてくる。 (い) 金星の天気を調べてくる。 (う) 金星の地殻(地面のつくり)を調べてくる。
(3)「惑星(わくせい)」という名前はどうして付けられたのでしょうか。
(あ) 昔、天文学者にとって、迷惑な星だったから。 (い) 何か戸惑っているように見える星だったから。 (う) くさそうな星だから。(「わーくせい」)
(蜂屋:笠縫東小学校)
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【5】黄華堂の活動予定
○8月21、22日 工作教室@梅田ハービスホール 『科学の祭典大阪大会』で工作教室を開きます。 ○9月22日 観望会@京都府立植物園
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【編集後記】
(黄華堂検定の答え)
(1)い 「はやぶさ」は金星に行って探査をしてきます。ちなみに太陽を調べているのは「ひので」2006年9月23日に 打ち上げられ、今でも元気に活躍しています。
(2)い 金星は、大きさや太陽からの距離が地球と似ているため「地球の兄弟星」とも言われてきました。しかし、実
際には地球とは全然違い二酸化炭素の大気と硫酸の雲が浮かぶような気象条件の星です。なぜそのような大気なのか、を調べれば、地球はなぜ今のような大気になったのかということもわかるかもしれません。
(3)い 天動説(地球は動いていなくて、星や太陽、惑星が地球を中心に回っているという考え方)に従って夜空を見たとき、お互いの位置を変えず星座を作ることができる恒星(こうせい)と違って、見る時々によって星座の間を動き回る星があります。このような星を「惑う星(まどうほし)」、惑星と呼ぶようになりました。 星占いも惑星の謎めいた動きに神秘的なものを感じた人々がつくりだしたようです。数十年ほど前までは「遊星(ゆうせい)」という言葉も「惑星」と同じ意味で使われており、「宇宙戦艦ヤマト」に登場する”遊星爆弾”や1982年に公開されたアメリカの映画「遊星からの物体X」、といったアニメやSFの作品の中にその名前を見ることができます。
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