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黄華堂通信  No. 036 ◆◇◆  2010年 12月号  ◇◆◇

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黄華堂のつぶやき!@oukadoで天文現象やイベント情報についてつぶやいています!

【もくじ】

【1】来月の星空
【2】絵本で見る宇宙
【3】突撃!となりの科学館
【4】黄華堂宇宙検定
【5】黄華堂の活動予定
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【1】来月の星空

 一足早く来月の星空をご紹介します。
 12月の星空についてはこちらを!
 http://www.oukado.org/hosizora1012.htm

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*2011年1月の星空
星の並びが特徴的なオリオン座が南の空で輝く季節です。夏の間、夜空で目立っていた木星は西の空で輝き、今シーズンはそろそろ見納めのころです。とはいっても、宵の空のどの星よりも明るく光っているのでまだまだ気になる存在です。

南の空、オリオン座のそばには、冬の代表的な星たちが輝きます。明るい星が多いので、にぎやかな夜空です。また、早起きすると、太陽が昇る前に東の空で「明けの明星」の金星が輝く様子が楽しめます。

*天文現象いろいろ 
■ 2日 月が本年最南
■ 4日 地球が近日点通過
      しぶんぎ座流星群がピークのころ
      新月
■ 6日 小寒(太陽黄経285度)
      土星が西矩
■ 8日 火星が最遠
■ 9日 金星が西方最大離角(-4.4等級)
■12日 上弦の月
■17日 月が本年最北
■20日 満月
     大寒(太陽黄経300度)
■26日 下弦の月

*見ごろの星たち
■オリオン座
一列に並んだ3つの星と、それを囲むように4つの星が並んでいます。オリオン座は、88個ある星座の中でも、最も覚えやすくて見つけやすい星座です。オリオン座には一等星が2つも輝きます。青白く輝くリゲルと、赤っぽく輝くベテルギウスです。三ツ星を挟んで、対角の位置で輝きます。
 
■オリオン大星雲 M42(オリオン座)
オリオン座の三つ星のすぐ南側、ぼんやりと白っぽいものがあります。これがオリオン大星雲です。双眼鏡でみると、翼を広げて飛ぶ鳥のような形に見えます。望遠鏡では、星雲の中にある、生まれたばかりの星たち「トラぺジウム」を見ることができます。
 
■すばる M45(おうし座の散開星団)
星の集まり「すばる」が頭の真上近くで輝きます。肉眼では、暗い星がごちゃっと集まっているように見えますが、双眼鏡ではたいへん美しく見ることができ、楽しめます。おうし座の肩のあたりにあります。

(橋本:佐賀県立宇宙科学館)

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【2】絵本で見る宇宙 Vol.30

この連載も早くもVol.30になってしまいました。
2年半ですね。早いなぁ。
さて、今回はひさしぶり(?)に絵本らしい絵本の登場です!

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『はじめての うちゅう えほん』

さく・え/てづかあけみ 監修/的川泰宣 ISBN978-4-89444-796-7

タイトルの通り、まさに初めて宇宙についての本を読む子どもたちにぴったりな絵本です。身近な月からはじまって、太陽系の惑星たち、流れ星や彗星、そして天の川銀河について、平易な言葉で紹介しています。文字ももちろん、全部ひらがなです。

絵本ではありますが、半分図鑑のようになっていて、イラストを見ながら楽しく宇宙(とくに太陽系)について学べます。その分、読みきかせには適していないのが残念ですが…。各ページにはけっこう小ネタというか豆知識的なものが多く書かれています。

表紙の裏に断り書きがありますが、小さなこどもむけに、数字などはあまり細かく書かずに、おおよその値で書かれています。もちろん本文中の表記もひじょうにやわらかくなっていますので、こどもたちに宇宙の話をするときに、こういった言葉で説明すればいいんだ、と参考にもなるでしょう。

最後には、私たちが住む地球についても詳しく書かれています。宇宙を知ることは地球を知ることにつながる、そんなこともこの本を読みながら感じてもらえるといいですね!

(塚田:姫路星の子館)

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【4】突撃!となりの科学館

私は千葉市科学館の教育普及チームで働いています。
当館は子どもから大人まで楽しめる参加体験型科学館であり、コミュニケーションを大切にした「人が主役」となる施設です。2007年10月にオープンしました。日本の科学館の中では新入りです。科学館の中には常設展と世界最大級のプラネタリウムがあります。

私の主な仕事内容は、来館者との交流とワークショップの実施です。展示フロアは約140個の展示を楽しめる「場所」であるだけでなく、全体が「ワークショップの会場」でもあります。その中で私達は来館者によって異なる対応をしています。人それぞれに興味がある事柄、持っている知識、そして館に来た目的が違うからです。

例えば、初めて振り子を見る幼児に対しては動きの観察を促します。同じ振り子の展示体験でも、大人に対しては小学校で習った法則を思い出してもらいながら原理に辿りつくようなワークショップを実施することが多いです。時にはポケットに忍ばせている小道具を使うこともあります。また、他にも工作ワークショップや講座などのイベントも開催しています。

 それらの企画・実施も私達の仕事です。企画をするときには、スタッフ内で相談し、時にはボランティアの方とも協力しながら、より良いものに仕上げていきます。来館者からは直接見えないような仕事もしていますが、皆さんが自身で考えたり、一緒に来た家族やお友達と相談しながら、「科学は楽しく身近なものである」と気づくための"きっかけ作り"をしています。

 科学館では他にもチームがあり、多くの人が働いています。仕事の内容は違っても、皆さんが笑顔で帰っていただけるよう日々心がけています。

(鎌田:千葉市科学館) 

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【5】黄華堂宇宙検定

 このコーナーでは、毎月3問ずつ宇宙に関する問題を出していきます。
新しい知識を得るため、知識の再確認をするため、今日のお話のネタにするため・・・お好きなようにご活用ください。答えは編集後記の末尾にあります。

さあ、挑戦してみてください!!

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○第30回は、中学生レベルの問題です

2月21日は、月全体が地球の影に隠される「皆既月食」です。
そこで、月食に関する問題を3つ、いってみましょう!

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(1) 月食が起こるときの月は?

  (あ)新月
  (い)三日月
  (う)半月
  (え)満月

(2)皆既月食のとき、月がある色に見えます。何色でしょう?

  (あ)赤
  (い)青
  (う)レインボー
  (え)何も見えない

(3)皆既中の月の明るさは、毎度同じではありません。明るさが変わる原因とされるのはどれでしょう?

  (あ)都会の光の量
  (い)大気中のチリの量
  (う)月の表面温度
  (え)観察している人の数

(武田:総研大) 

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【6】黄華堂の活動予定

●12月26日(日)星のソムリエ講座とライフ・オン・ザ・プラネット(京都・新風館)

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【編集後記】

 ついに師走、ですね。
 メルマガ12月号をお届けします。
 忙しい年末ですが、メルマガ読んでちょっと空でも見上げて一
 息いれよかな、みたいな気分になってもらえたら幸せです。笑              

(森谷:もっぱら年賀状を描いている)

(黄華堂検定の答え)

(1)え
 月食は、太陽が地球を照らすときにできる影へ月が入るときに起こります。つまり「太陽 - 地球 - 月」と並ぶとき起こる現象であり、「満月」のときです。

(2)あ
 月は地球の影に隠されるので見えなくなる...はずですが、実はそうでもありません。地球の大気によって屈折した光が、わずかに月を照らします。この月へ届く光が「赤い光」です(青い光は大気で散乱され届かない)。

(3)い
 皆既中の月の明るさは「大気中のチリ」が影響すると考えられています。チリの量が増えると赤い光までもが散乱され、月が暗くなってしまうのです。特に、火山の大きな噴火活動による影響は(火山灰など)、過去にも観察されています。今年はそこまでの規模ではありませんが、春にアイスランド、秋にインドネシアで火山噴火がありました。どれくらいの明るさで見えるのか、そのあたりも注目です!

 12月21日の月食情報は、先月(2010年11月号)のメルマガ(【1】来月の星空)をご覧ください。こちらから!
http://www.oukado.org/merumaga-1011.htm

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