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黄華堂通信  No. 044 ◆◇◆  2011年 7月号  ◇◆◇

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黄華堂のつぶやき!@oukadoで天文現象やイベント情報についてつぶやいています!

【もくじ】

【1】来月の星空
【2】絵本で見る宇宙
【2】宇宙開発裏話
【3】黄華堂レシピ
【4】続・ホシノキヲク
【5】黄華堂宇宙検定
【6】黄華堂の活動予定

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【1】来月の星空

 一足早く来月の星空をご紹介します。
 7月の星空についてはこちらを!
 http://www.oukado.org/hosizora1107.htm

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*2011年7月の星空

 8月は天の川が一番見やすい時期です。特に南の空、いて座とさそり座の星々が輝く方向は最も天の川が幅広く見える方向なので、観測したいときはそちらを見てみましょう。

 ところで天の川って何からできているかご存知ですか?実は天の川は、真ん中が少し膨らんだ円盤のような形に無数の星々が集まってできている「銀河」というものを横から見た姿なのです。(お皿を横から見ると線に見えますよね。)そして、いて座の方向には銀河(円盤)の中心があるので、その部分が最も幅広く見えるのです。

 また、8月はたくさんある流星群も見逃せません。とりわけペルセウス座流星群は最も活動的な流星群のひとつで、しぶんぎ座流星群、ふたご座流星群とともに三大流星群のひとつに数えられます。今年度、ペルセウス座流星群が極大となるのは13日ですが、残念ながらこの時期は満月付近で月光がまぶしくて観測には適し
ていません。
 
  月を建物などで隠して観測するか、あるいは極大前後数日の比較的月光の影響が少ない日に観測してみましょう。

*天文現象いろいろ 
■  1日 やぎ座アルファ流星群が極大のころ(出現期間 7月20日〜 8月25日)
■  3日 月の距離が最近(距離 36万5767 km、視直径 32.4')
■  6日 旧七夕(伝統的七夕)
       上弦
■  7日 みずがめ座イオタ南流星群が極大のころ(出現期間 7月20日〜 8月25日)
■  8日 立秋(太陽黄経 135゚)
■ 13日 ペルセウス座流星群が極大(出現期間 7月20日〜 8月20日)
■ 14日 満月
■ 18日 はくちょう座カッパ流星群が極大のころ(出現期間 8月8日〜 8月25日)
■ 19日  月の距離が最遠(距離 40万5156 km、視直径 29.9')
■ 20日 みずがめ座イオタ北流星群が極大のころ(出現期間 7月25日〜 8月25日)
■ 22日 下弦
■ 23日 処暑(太陽黄経 150゚)
■ 29日 新月
■ 31日 月の距離が最近(距離 36万860 km、視直径 32.6')

参考サイト:
AstroArts「天文現象カレンダー」
http://www.astroarts.co.jp/phenomena/2011/ph201108-j.shtml

(廣井:京都大学)

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【2】絵本で見る宇宙 Vol.35

もうすぐ待ちに待った夏休み。
空が暗いところへ出かける機会も多いと思います。
そんなときはぜひ、星空を見上げてみてくださいね。

さて、今月ご紹介するのは人類がどのように宇宙を理解してきた
か、ちょっとした歴史のお話です。

*****

『科学まんが宇宙論1 地動説の冒険』 えびなみつる 著、 渡部潤一 監修

 いま、私たちの誰もが当たり前だと思っていること。地球は丸くて、一日で一回りしながら、太陽の周りを一年かけて一周する…これはほんの400年ほど前まで当たり前のことではありませんでした。

 たしかに、普段の生活で「地球が丸い」と感じることはあまりありません。地球が回っている、とも思えないですよね。それは、私たちが地球の上にいるからです。

 では、ロケットに乗って、人間が宇宙に飛び出すまでこれらのことがわからなかったのかというと、そんなことはありません。人間の知恵は、地球の上にいながら地球の形や大きさ、そして運動を解き明かしてきたのです。

 この本は、絵本というより“まんが”ですが、古代エジプトから始まって、エラトステネス、プトレマイオス、コペルニクス、ガリレオ、ニュートンと、人類が星の動きを観察し、それを説明するための理論を作り上げていった歴史が、丁寧に描かれています。それは、人類の宇宙観の変遷をたどる旅でもあります。

 この本を読んだら、ぜひ星空を眺めてみてください。

 何の道具もいりません。

 広いところに寝転がって、両腕を広げてみましょう。時間がたつと星空が動いていきます。不思議と地球が回っている、ということを実感できるようになります。

 地球の動きが実感できたら、また絵本を手にとってみてくださいね。はじめに読んだときによくわからなかった説明があったとしても、きっと納得できるようになっていると思いますよ!

(塚田:平塚市博物館)

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【3】黄華堂レシピ

 今回は、お子様に大人気の「12星座ぬりえ」を紹介します。

 12星座のイラストから、好きな星座を選び、色えんぴつで塗っていくという、いたってシンプルな工作。どちらかといえば、女の子や小さいお子様に人気があります。

 まずは、どの星座にするか考えます。何度も何度もぬりえを見比べて、かわいいお気に入りの星座を選ぶ人もいれば、自分や、家族の誕生星座を選ぶ人もいます。中には、12種類全部のぬりえをしていく人まで!

 星座が選び終わったら、ぬりえの開始です。黄華堂のメンバーと会話しながら、塗り進めていきます。

 「その色を使うのか!」と子ども達の感性に驚いたり、高学年の子ども達の丁寧さに感心したり。

みなさんそれぞれステキな作品を作って持って帰られます。

あなたも、この夏サイエンスフェスタでいかがですか?

 

(ナイトウ) 

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【4】続・ホシノキヲク

…いつから星を好きになったのだろう?
夜空の星をみて、初めて感動したのはいつのこと?宇宙を感じてわくわくする気持ち、忘れていませんか?
黄華堂メンバーのもつ、星の記憶をリレーしていきます。あなたの中に眠る星の記憶を呼び覚ましてみませんか?

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 今でもまだ、大事に持っている物があります。
 小学校の課外授業で科学館を訪れた時に、お土産でもらった「星座早見盤」です。当時は毎日のように夜空の星を見上げるような少年ではありませんでしたが、今思えば、ささいなこの出来事が何かのきっかけになったのかもしれません。中学の部活動終わりに、よく星空を見上げながら歩いて帰ったのも覚えています。

 高校の時、「この先何がしたいのだろう」と自分なりに考えたことがあり、高3の秋に地元の天文台に電話をし、働かせて下さいと伝えたことがありました。するとそこで働いていたお兄さん?が、「天文台で働きたいなら、大学で専門的なことを学んでね」と、やさしく対応してくれました。当時担任の物理の先生に、「天文学やります!」と宣言できたのはこの言葉があったからです。

 今は、大学で天文を学ばせてもらっていて、パソコンの前に座って日々膨大な情報と闘っています。たまに大学から帰る時に、夜空を眺めたり、観望会に参加して、望遠鏡をのぞいた子どもたちやその親の表情が変わる瞬間がたまらなく好きです。

 この文章を書きながら、当時いただいた星座早見盤を出してしまいました。

(斉藤:京都大学) 

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【4】黄華堂宇宙検定

 このコーナーでは、毎月3問ずつ宇宙に関する問題を出していきます。
新しい知識を得るため、知識の再確認をするため、今日のお話のネタにするため・・・お好きなようにご活用ください。答えは編集後記の末尾にあります。

さあ、挑戦してみてください!!

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○第36回は七夕にちなんだ問題です。

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(1)七夕の織女星であること座のベガと牽牛星であるわし座のアルタイルはどのくらい離れているでしょう。

  (あ)5光年
  (い)15光年
  (う)150光年
  ※光年:光が1年間で進む距離


(2)織女星であること座のベガは天文学ではある基準になっている星ですが、何の基準になっているでしょう。

  (あ)星の大きさ
  (い)星の明るさ
  (う)地球からの距離

(3)[記述]織女と牽牛の間にある天の川の正体は何でしょう。
  ※来月の星空にヒントがあります。

(森谷:京都大学) 

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【5】黄華堂の活動予定

(特になし)

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【編集後記】

 スペースシャトル、無事にドッキングが済みましたね!黄華堂7月号をお届けします。梅雨も明け夏本番、という感じですが夕涼みがてら外に出るのもいいかも、と思ったりしているこの頃です。

(森谷:夏バテと格闘しつつ)

(黄華堂検定の答え)

(1)い
 織女星のベガと牽牛星のアルタイルは15光年離れています。因みに地球からの距離はベガ25光年、アルタイル17光年です。

(2)い
 地球から見た星の明るさを、ベガとの相対的な明るさで表したものを『ベガ等級』と呼んでいます。数の小さいものほど明るく、5等級で100倍明るさが異なり、例えば1等級の星は6等級の星よりも100倍明るいことになります。
 ベガ等級はそれぞれの波長(色)ごとに決められていて、それぞれベガの明るさを0等級と決めています。しかし、これでは例えば可視光線での0等級と赤外線での0等級が違う明るさになってしまう為(ベガは赤外の方が暗く見えます)、天文学では全ての波長で同じ基準を使った『AB等級』というのが主流になっています。(電波やX線では明るさについて別の指標を使いますが…)因みに最近の研究でベガは0.03等級と分かっています。

(3)星(恒星)
 ※解説は来月の星空を読んで下さい。

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