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黄華堂通信  No. 077 ◆◇◆  2014年 03月号 (最終号)◇◆◇

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※お知らせ※  黄華堂のメルマガは今回が最終回となります。
今後はFacebookや twitterでリアルタイムに近い情報を、黄華堂のウェブページで
より詳しい情報を提供していく予定です。

【もくじ(最終号)】

【1】来月の星空
【2】絵本で見る宇宙
【3】街角の星たち
【4】黄華堂宇宙検定

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【1】来月の星空

 一足早く来月の星空をご紹介します。
 3月の星空についてはこちらを!
http://www.oukado.org/hosizora/2014/hosizora1403.htm

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2014 年 4 月の星空

 寒さが緩み、分厚いコートを脱ぐ季節となりました。夜空でも衣替えが着々と進
んでおり、冬の星達は西へ沈み、春の星達が東から昇ってきます。夜桜を見られる
際は、そんな星空にも注目してみてくださいね。

  9日には火星が衝となります。太陽−地球−火星がまっすぐ並び、一晩中見やす
い時期です。14日には地球に最接近し、さらに観測しやすくなるでしょう。

 また、15日には皆既月食が起きますが、残念ながら皆既の様子は日本では見るこ
とができません。これは、皆既月食が終わった後に月の出を迎えるためです。東日
本や西日本の一部では、月が欠けた状態で昇ってきますが、月の出後まもなく食が
終わります。(中国・四国・九州地方では、月の出前に食が終わってしまいます…)
今年は10月 8日にも皆既月食が起こります。こちらは全国で見ることができますので、
そちらに期待しましょう。


*天文現象いろいろ

■  4 日 月とおうし座のアルデバランがならぶ
■  5 日 清明
■  7 日 上弦
■  8 日 月の距離が最遠(距離 40 万 4500 km、視直径29.6')
■  9 日 火星が衝
■ 14 日 火星の地球最接近
     月と火星がならぶ
■ 15 日 満月
     皆既月食
     月とおとめ座のスピカがならぶ
■ 18 日 土用の入
■ 20 日 穀雨(イースター)
■ 22 日 下弦
■ 23 日 月の距離が最近(距離 36 万 9765 km、視直径32.3')
     4月こと座流星群が極大(出現期間4月16日〜4月25日)
■ 26 日 月と金星がならぶ
■ 29 日 新月
     南極で金環日食(日本では日食にならない)

参考サイト
国立天文台 ほしぞら情報
http://www.nao.ac.jp/astro/sky/2014/04.html


(飯野:大阪教育大学OG)

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【2】絵本で見る宇宙 Vol.51


まだまだ朝晩は冷え込みますが、
星空は冬から春へと移りつつあります。
季節の変わり目の星空を眺めつつ、ぜひ絵本も楽しんでください。
今回ご紹介するのは世界で読み継がれる大ベストセラーとの
タイアップ天文絵本です。

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『星の王子さまとめぐる 星ぼしの旅』

            縣 秀彦 さく

星の王子さまのおなじみのイラストと、
探査機や大望遠鏡が撮影した美しい天体写真。
その両者がうまくマッチした絵本です。
シミュレーションソフトMitakaの画像や、
すばる望遠鏡の最新の画像なども登場します。

地球から遠ざかりながら、惑星の姿や星の一生など、
最新の天文学に触れることができます。
天体写真だけでなく、
ブラックホールや星の一生は柔らかいタッチのイラストでも紹介されています。
巻末には、星の王子さまのイラスト満載の「星ぼしの旅」すごろくがついていて、
遊んで楽しむこともできるのです。

寒さが和らいだ晴天の夜には本物の星空を、
そして春霞で星が見えない夜は、
星の王子さまと一緒に、あなたも宇宙の旅に出かけてみませんか?


(塚田:平塚市博物館)

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【3】街角の星たち


 みなさんの住んでいる場所から星空は見えていますか?日頃から習慣がないとな
かなか空を見上げることもないですよね。星空は誰の頭の上にも平等に広がってい
ます。ただ少し違うのは、夜空を見上げる場所によって見え方が違ってくることで
す。夜空の暗い場所で見る星空と街中で見上げる星空のそれぞれに楽しみ方がある
はずです。その違いさえ知っていればどこででも星空を楽しむことができます。

 今の季節は、ちょうど冬の星座と春の星座が見られます。その中には星々の中に
紛れ込んでいる惑星の姿を見つけることができます。日没後、一番星として輝くの
は木星です。今年、木星はふたご座に宿ります。仲良く並んでいるふたご座の兄弟
の足元で、一際明るく輝く存在感があります。

 さて、星や惑星よりも夜空を明るく照らす天体があります。それは「月」です。
街中では必ず月に注目しましょう。月は日によっていろいろな表情を私たちに見せ
てくれます。上弦・下弦の月では月にある凸凹(デコボコ)、クレーターが見頃に
なります。満月は、太陽と地球、そして月が一直線に並んでいる時に見える月です。
太陽光が正面から月に当たります。ところが満月以外の月は、太陽光が斜めから月
に当たります。例えば、おだんごにデコボコをつけてライトにかざしてみます。正
面から光を当てるより側面から当てた方がデコボコが分かるはずです。これは月に
当たる太陽光と同じです。そのため、月の表面にあるクレーターが観察しやすくな
るのです。

 満月の時は、月の表面に注目です。月をよく見ると、少し黒い所があることに気
が付きます。それは月の「海」と呼ばれている所です。さらにその海と呼ばれてい
る所をじっくりと見ていると、人によって全く違った様々な形をイメージするよう
です。実は世界各地でも月の模様のとらえ方が違ってくると言われています。日本
でのとらえ方はみなさんもよくご存知かと思います。お餅をついているウサギを想
像する人が大半でしょう。この模様から、月にはウサギがいるという話が生まれた
のではないでしょうか。また中国ではお餅ではなく、薬草をついている姿を想像す
ると考えられています。満月の夜、月の模様を見上げてみてください。月はいろん
な楽しみ方があるので、ぜひ自分だけの楽しみ方を見つけてみてくださいね。

●2013年9月19日に撮影した満月@長野市
 (コルキットスピカ+docomo携帯のコリメート撮影)
http://oukado.org/machikado/1403.jpg


(斉藤:長野市立博物館)

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【4】黄華堂宇宙検定

 このコーナーでは、毎月3問ずつ宇宙に関する問題を出していきます。新しい知
識を得るため、知識の再確認をするため、今日のお話のネタにするため…お好きな
ようにご活用ください。答えは編集後記の末尾にあります。

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 サクラ咲き始め、春を感じられるようになってきました。冬の星は西へと傾いて、
春の星が見てきました。今回は、今見ごろの星に関する問題です。

(1)春の星空で明るく輝く恒星アークトゥルス(うしかい座)は、ある大きな特
   徴を持っています。次のうちどれでしょう?


 (あ)明るさが大きく変化する変光星
 (い)大きな固有速度を持って移動する高速度星
 (う)星の終末である白色矮星

(2)現在、木星がキレイに見えています。惑星である木星には、有名な4つの衛
   星がありますが、それら4つの衛星の総称は何というでしょうか?


 (あ)ニュートン衛星
 (い)ケプラー衛星
 (う)ガリレオ衛星

(3)4月は火星が地球に接近することもあり、明るい火星が見られます。今回の
   火星最接近時には、どれくらいまで近づくでしょうか?
   (因みに、太陽・地球間は1億5,000万km。)


 (あ)5,800万km
 (い)9,200万km
 (う)1億km


(住吉:京都大学OB)

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【編集後記】
 今号が黄華堂メルマガの最終回となります。今後はFacebookでその時の見ごろの
星空の情報を、黄華堂のウェブページでは天文学など、より詳しい情報をお届けし
ていきます。

 黄華堂のwebページ:http://www.oukado.org/
 Facebookのページも「黄華堂」で検索すると見つかります。
                  (鈴木:ご愛読ありがとうございました)

(黄華堂検定の答え)
(1)い
  アークトゥルスは0等星で、全天でも4番目に入る明るい恒星です(太陽は除
 く)。このアークトゥルスは高速度星で、年間2秒角以上の速度でスピカ方向に
 動いています。5万年後にはスピカの傍で輝くアークトゥルスが見えるそうです。


(2)う
  イタリアの天文学者ガリレオが、望遠鏡を用いて発見したので、ガリレオ衛星
 と呼ばれています。因みに、ガリレオ衛星は、イオ・エウロパ・ガニメデ・カリ
 ストの4衛星です。

 参考:世界天文年2009-HP
  http://www.astronomy2009.jp/ja/webproject/spgali/galinaka_004.html


(3)い
  火星は、地球に2年2ヵ月ごとに近づきます。今回の最接近時には-1.4等まで
 明るくなります。今回の接近は 9,200万kmと比較的小接近ですが、2018年 7月末
 でには5800万kmと大接近します。望遠鏡を使うと実際に火星が大きく見えるので、
 機会があれば是非見て下さい。

 参考:AstroArts社【特集】2014年火星接近
  http://www.astroarts.co.jp/special/2014mars/index-j.shtml

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